2017.4.15 【島之内寄席四月席・繁昌亭大賞受賞者の会@中央会館】

【島之内寄席四月席・繁昌亭大賞受賞者の会】 

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久しぶりのこの会、中央会館に移った1回目以来だから約1年ぶりだ。もちろん伝統の上方落語協会定席の落語会なんだけど、正直来ようと思える顔ぶれの事が最近はほとんどなかった。続けるのならどうしてもっと活性化させないんだろうと疑問に思っていた中で、たまさん企画の 「上方落語総選挙2017」 というのが飛び出してきた。
これは今年4~9月のこの会で一人三票協会所属の噺家の人気投票を行い、その上位メンバーが12月に出演するというもの。そして更に今回は 「繁昌亭大賞受賞者の会」でもあり、いい顔ぶれが揃ったこともあってかなりの動員、150人以上は入っていたと思う。最近この会がどれぐらい入っていたのかは知らないけれど、まずは上々のスタートだろう。 

智六 / 動物園
花丸 / 厩火事
仲入り
かい枝 / 茶漬間男
文三 / 高津の富

智六さん、いとこの子供の問題への回答にセンスがあってこういうのは大事にしないといけないと。とても大阪人らしい目の付け所だ。だいたい智六さんも見るからに変わったキャラだと思うけどね。
「動物園」 はかなりゆったりしたテンポ、でも間延びしていなくて心地よかった。

たまさん、総選挙の話、協会総会の話、四代目春團治の件、今日来た人だけ次回チケット1800円で買える件、と最近のまくらの話題総動員で受けまくる。そこから 「バーテンダー」 今日の客席はたまさん聴いてない人もたくさんいると思ったけれど、鉄板的に受ける。最近の新作の中では最強かな。

そして花丸さん、一昨日池袋演芸場に出てきたそうで、東京と大阪の違いをいろいろと。そしてネタは 「厩火事」、これも花丸さんでは鉄板ネタで何度も聴いてるけれど、やっぱり僕は兄さんの 「別れてしまえ」 の後に豹変して亭主をかばいだすお咲さんがいいな。そして兄さんにはとても余裕が感じられた。

仲入り後はかい枝さん、久しぶりだ。少し声が通りにくく感じた。ネタは 「茶漬間男」、めったに聴けないけど好きな噺だ。亭主が茶漬け食ってるうちに女房が間男を二階に上げて、というとんでもない噺だけど、上げる時下す時に電燈が消えてとか細かい設定も楽しい。下げの間抜けさもいい。

最後は文三さんで 「高津の富」、文三さんでも何度か聴いてる。で、たまさんの時も少し感じていたPAのボリュームが一層大きく感じられて少ししんどかった。そういう状況になると文三さんの楽しいわちゃわちゃ感が逆に作用する。二番富の妄想男とか一番富の当りをしつこく確認する二人とか楽しいんだけどね。

ということで 「上方落語総選挙」 はスタートした。しかし、僕らたまさんの会に行っている者以外には落語ファンの間でもあまり浸透していない気がするのだけれど。今回の結果を中間発表とかはしないのだろうか。次回は僕は行かないけれど、総選挙が盛り上がり、島之内寄席が活気づくことを切に願います。