2017.4.14 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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去年ここの満開の桜はとてもきれいだったなと思いながら調べたら、この落語会は4月6日だった。今年は8日も遅い。でも今年の桜は結構しぶとくて、今日自宅近くの桜もまだまだきれいだった。
ということで参道に入ってくると緑がかなり交ってるのもあるけど、こんな風にきれいな桜もあった。季節とともに花が巡り、そして僕らには落語も巡る。さて今日はどんな会になるのだろうか。

雀五郎 / 商売根問
南天 / 野崎詣り
ひろば / 桃太郎
たま / 百年目
大喜利 /  (司会) 雀五郎    南天、ひろば、たま
   なぞかけーポテトチップス
   お遊びー花の名前を漢字で表現

雀五郎さん、いきなり 「今年も8月が近づいてまいりました」、えっもうそんな話、と思っていると、高津西淀川スペシャルの告知、8/26の開催で、5/6のこの会で先行販売とのこと。なんだかんだ言っても買うだろうな。
そして、もうひとつこの会の8月連続開催についても6月ぐらいには案内できそう、今年も10回以上の開催になるだろうと。一昨日ぐらいまで寒かったのに、早くも真夏の話全開だ。
そして、ネタは 「商売根問」、やっぱり雀五郎さんの落語は間がいいな。小刻みにとるような間が客席とのコミュニケーションにつながって、笑いたい気持ちが増幅する。僕は甚兵衛はんの 「がたろてなもん、だいたいいるか?」てセリフが好きだな。今日も楽しかった。

続いて南天さん、ひろばさんがらみの落語会打ち上げの話、まつりやハロウィンの話、ハロウィンで騒ぐのなら花まつりも盛り上げればどうかと。そこから 「野崎詣り」 今年もこの季節だ。野崎観音の野崎詣りは昔は5月1日~10日まで、今は8日までらしい。なので、他の春噺と違って高座に掛ける旬の時期が短い。僕らもうっかりすると聴けない年もある。だから、今年は今日のネタ出しはありがたかった。そして僕はこの噺の喜六がとても好きだ。キョロキョロ、ニコニコしている表情が浮かんでくる。そして喧嘩で言い負かされて泣きそうになる。
南天さんは終始いいリズムですすめる。この分だと今年はもう1~2回誰かで聴けそうだな。

次はひろばさん、一年後輩の一之輔さんのテレビの話、噺家さんの間でもかなり話題になってるようだ。僕は観てないからなんとも言えないけど、噺家さんはみんな一人なんだし、一人で頑張るしかないのではと思う。落語ファンは頑張ってる人は絶対きっちりみてるから。
そして 「桃太郎」 ネタおろしらしい。この噺するにあたって福笑さんのを勉強させてもらったけれど、まるで別の噺だったと。で、ひろばさん前半でちょっとトラブルも、この噺の説話的というか教訓的な部分がひろばさんの語りに随分あっているように感じた。ぜひ近いうちにもう一度聴きたい。

最後はたまさん、WEB版に変わる 「んなあほな」 の話、協会総会での経緯、誰がどうしてこうしてこうなったと。そして組織の中での上下関係、昔の徒弟社会とは今は違う、という話から 「百年目」、 まくらからネタに随分きれいに入った。僕はたまさんの大ネタシリーズとして 「らくだ」 と 「たちぎれ線香」 はすごくいいと思っているのだけれど、「百年目」 については、それほど大きくさわっているわけでなく、後半にちょっと工夫がある。で、番頭の偉そうなところや小心者なところはひきこまれるんだけれど、やっぱり大旦那の貫録というか 「ゆうてきかせる」 感じがまだ少し足りないのかなと。ネタの時間は32~3分、米朝さんの音源より10分ぐらい短い。まあ、時間は別に関係ないと思うけれど、たまさんで何度聴いても、こんな印象がなかなか変わらない。

そして大喜利、今回はなぞかけはひとつだけ 「ポテトチップス」、そんなにシャープではなかった。
もう一つのお遊びは 「花の名前を漢字で表現」、こちらはいろいろ面白かった。個人的には南天さんの、すみれ、がよかった。

ということで今月も楽しく終了。前月に続いて客席は80人ぐらいか。すっかり安定してきている。そんな中で8月西淀川の告知と8月連続開催の見通しの話、今年も高津には暑い夏がやってきそうだ。この分だと夏には更に客足が伸びそうだけど、末広の間で間に合わなくなったらどうするのだろうか。そんな余計な心配をするほどいい会になってきたということなのだろう。演者も客席も本当にみなさん楽しそうなのがいい。