2018.3.5 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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昨日から大阪はやたらと暖かくなって、もうすっかり春の気配だったんだけど、今日は一日雨で夕方からまた冷え込んできた。そらそう一気に春にはならないなとか思いながら、高津神社の参道を歩いて社務所に着いた。既に開場していたのだけれど、今一つ出足がよくないのかな。でも今日も楽しみなネタが並んでいて、心はいつも通りとても熱かった。

呂好 / 狸さい
ひろば / 真田小僧
たま / 茶の湯
仲入り
雀五郎 / いらち俥
南天 / 佐野山
大喜利   なぞかけ  赤いサイロ・お水取り
      お遊び  〇〇のするくしゃみは 

呂好さんから、「狸さい」 は冒頭ちょっと怪しかったけれど、それも取り込んで笑いに変換。何かとても狸が似合う気がした。

ひろばさん、最近子供たちが集まるカフェみたいなところで落語教えてるアマチュアの人と知り合いになって、落語することを勧められてるという話で爆笑。そこからネタは 「真田小僧」。
ひろばさんで度々聴いているけれど、やっぱり少しこまっしゃくれた子供が似合う。「狸の化寺」 とかでみせる、ひろばさんのやたけたな空気にもよるんだろう。

続いてたまさん、6月から前座なしで19時開演、つまり元の形に戻すことを決めた。ただし値段は2500円で戻さないと。どうも18:45 だと来にくい人が割といるようだ。個人的には開演時間はどちらでもいいのだけど、やっぱりこの会は4人で回すのが合ってると思う。前座さん入ってから、客席にいても少し勝手が違った。
そして、6代目生誕100周年の話ふってからネタは  「茶の湯」、そう南天さんですっかりおなじみのネタだ。その南天さんの前で、たまさんどう聴かせるのかネタ出しの時からとても興味があった。で、結果爆発的に面白かった。南天さんとは別系統の噺になってる。もちろんギャグがてんこ盛りだ。わさびとか、とんでもないお茶とか、おむつとか。そして俳句をモチーフにして舞台を千林にして、仕込んでばらす。下げは軽く通常の形。改めてたまさんの才能に感心した。

仲入り後は雀五郎さん、これもおなじみのまくら、紅雀さんとの地方空港の出来事で爆笑。そこから 「いらち俥」、雀五郎さんでは初めてだ。この噺勢いのある後半と比べて、前半の車夫が何かおじいさんみたいに見えてもうひとつ盛り上がらないことが多いのだけど、雀五郎さんのはそうじゃなくて、元気のない車夫だけど、年をとってるようには見えなかった。その方が後半との差が鮮明になると思う。そして、雀五郎さんの落語は普段は過度なパワーはあまり感じないけれど、後半の車夫はよかった。「えーい、えーい」 とか 「箕面まで行ってきた」 とか、楽しかった。ぜひまた聴きたい。

最後は南天さん、雀五郎さんの 「いらち俥」 について感想いろいろ。教えてもらった通りにするのか、変えてするのか。自分は変える方だけど、人によって様々だと。そこから噺は 「佐野山」。3月になると大阪ではやっぱり相撲ネタがよくかかりだす。千秋楽結びの一番で横綱・小野川が引退する佐野山と対戦して、人情相撲になるのだけど、過去には力士が芸人だった時代もあったということで、相撲ネタはやはり何がしかの華やかさがついてまわる。「花筏」 でも感じることだけど、その辺りが南天さんからは結構出ているように思う。人情噺なんだけど、人情一本にくくられなくて、可笑しみや華やぎや格闘技としての迫力もある。そんな南天さんの相撲ネタが好きだな。そして千秋楽の取組迎えるまでの佐野山・小野川の心の動きの描写もいい。とても掛けがいのある噺に思えてきた。

そして大喜利、今日はなぞかけはフラットに終わった。お遊びは最初少し停滞かと思ったけど、いつものように
直ぐに調子が出てきて楽しくなった。大喜利では自分でも考えてたらもっと面白くなる。

今日も高津は楽しかった。そして6月から前の形に戻すことは僕は賛成だ。もちろん前座さんを先輩が使っていかないといけないのは確かなんだけど、皆さん自分の会で十分使っているんだから、高津ではいいのではと思ってしまう。調べたら去年の10月から5人体制になったから、8カ月で戻すわけだ。この辺がフレキシブルに対応できるのもこの会のいいところだろう。できれば値段も戻してほしかったけどね。