2017.8.28 【高津おもいっきり落語研究会・10日目@高津神社・末広の間】

【高津おもいっきり落語研究会・10日目】

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さて昨日行けなかった高津、今日は参加。もちろんいつも楽しい会なんだけど、これだけ頻繁だと、他の人の噺も聴きたくなる。でもそれは9月以降にして、とりあえず8月は高津に集中だ。今日のトップは南天さん、何が掛かるかも楽しみだけど、SNSで予告のあった、大喜利のお遊びは一体どんなものなのだろうか。今日も楽しみがいっぱいで開演だ。

南天 / 牛ほめ
ひろば / 狸の化寺
たま / 俺の子
雀五郎 / 口入屋
大喜利   (司会) 南天  ひろば・たま・雀五郎
      (なぞかけ) 自由研究、チラシ
      (お遊び) 絵描き歌

南天さん、二番太鼓で最後の笛が鳴らずに客席から受けたことで、笛を持って登場。今月以前も鳴らなかったことがあった。そこで色々と演奏してみせる。二番太鼓もそれまで軽快なのに最後だけ鳴らない。南天さん笛のせいにしてた。そして、高津100回記念をいつのするのかでいろいろ考えてると。全部カウントすれば次の31日になるらしい。そこから、前座らしい噺をしますと、「牛ほめ」、南天さんで4回目だけど久しぶりだ。この噺、「普請ほめ」 で切ったりとかで確かに前座噺なんだけど、ただの滑稽噺じゃなくて、池田が舞台ということで、当時は田舎の空気をまとっている。そんな少し暗めでもある噺が南天さんにかかると一気に楽しさ全開になる。これは池田に行く主人公が南天的アホのキャラ設定になっているからだろう。更に最後にまたも 「おさよ~」 も登場。
やっぱりベテランの前座噺は楽しい。

続いてひろばさん、上がって 「南天兄さんトップで40分しゃべりました。」 そこでネタに迷った後に、予定通りでいきますと 「狸の化寺」、この噺はほとんど、ざこばさんとひろばさんでしか聴いたことないのだけど、冒頭から 「くろくわ」 という言葉とともに、今でいう土木作業員か、やたけたな連中が出てきて噺の空気を支配する。この空気を感じさせるのが、ひろばさんとても上手い。そして、後半は一転狸が化けた阿弥陀や天人が登場してバカバカしい展開になる。ひろばさん天人の舞も披露。とても落語らしいんだけど、狸が素知らぬ顔で天人に化けてたのが、横目で見てばれるところが好きだな。

次はたまさん、最近まくらが立て続けにやたら面白いんだけど、今日も、うちの一門は上下振らないと言われるけど、自分は3°ぐらい振ってると。これを全く振らないのと、3°振るのと実演してみせる。すると3°振る方が圧倒的に会話の臨場感が出てくる。しかし、学校寄席にいくと普通に上下振る、落語の基本みたいな説明が最初にあるので、落語する時も大きく上下振ることになる。するといつもやっていないのでドキドキすると。更に「牛ほめ」 でほめ言葉を書き写した男がそれをたたんで懐に入れるので、実際は肝心な時読めない。もう一つは昨日南天さんがした 「愛宕山」 について、一八が崖下から帰還するのを科学的に検証してあり得ないと。こういうまくらはとてもたまさんらしくて楽しい。しかし、そこに南天さん乱入、「俺はたたまずに入れた。それと愛宕山はファンタジーや」それにしても楽しすぎる。更にここからネタだ。
今日はこれまで500人ぐらいの人しか聴いてない定番じゃない新作をするとSNSで予告していたたまさん、何かと思っていたら 「俺の子」、後で調べたら2回聴いていた。とある病院で赤ちゃんのとりちがえを疑うような事例が起き、そこからドタバタになるのだけど、こんなテーマでもとてもスピード感のある新作。もっと掛けてほしいな。

最後は雀五郎さん、上がった時点で20時20分とかなり時間は押しているんだけど、おそらく予定通りなんだろうまくら振らずに 「口入屋」、これも長いネタだ。冒頭、口入屋の場面がザワザワしてる。そこへ女衆を探しにきた定吉、番頭の言いつけで珍しくきれいな人を希望し意に沿う人を連れて帰る。これがとんでもないスーパー女衆で、あれもこれもなんでもできる、というのを言い立てる場面、雀五郎さんの淡々とした口調がとても合ってる。そして夜這いに向かう三人衆、それぞれ微妙にキャラが違うけれども、立場が上になるほどキャッキャしてるのがおかしい。この噺はただでさえ面白い爆笑ネタだけど、特に夜這いから下げまでの展開がリズムよくトントンといかないと楽しくない。そんな意味では雀五郎さんにとても合ってると思う。時間はちょうど30分、時間当たりの言葉の数の多い雀五郎さんだから少し短くなってた。

そして大喜利、なぞかけはいつも通りサラッとクリア。南天さんがSNSで予告してたお遊びは「絵描き歌」だった。楽屋で三人に描いてもらったというバカボンのパパを紹介。もうこれだけで大爆笑。ひろばさんはドラえもんもあった。そしてテーマはひこにゃんアンパンマン南天さん作の歌に合わせて描いていくと見事完成。これを三人にテーマ言わずに歌だけで描かせる。もう傑作揃いで、おかしくて、おかしくて、ちゃっちゃと消してしまったのがとても残念なくらいだ。でもみなさん、ある程度は受けるの意識して書いていたんだろうな。

今日はこの8月の高津の中でも指折りに楽しかったと思うけれど、今日の入場者が53人で10回トータルで593人になっているらしい。つまり目標の平均60人には後67人が必要となると。毎年追い込んで目標達成してるのでなんとかなる気がするのだけどね。それと結局31日を 「高津落語研究会100回記念」 にするようだ。僕は一体何回来たことになってるのかな。