2017.8.23 【高津おもいっきり落語研究会・7日目@高津神社・末広の間】

【高津おもいっきり落語研究会・7日目】

イメージ 1

8月高津も早くも7日目、中日を過ぎた。今日の大阪は朝から吹田近辺で大規模停電、そして夕方には落雷のため京阪電車が全面ストップと物騒がせな一日だった。で、高津社務所の前に並んでいても全く風が通らず、真夏の暑さが帰ってきたような空気の中で、いつもよりは少なそうだと思っていたけど、最終的にはやはり50数人ぐらいか。8月はじめての方も結構いるようで、いつもと変わらない熱気の中開演した。

雀五郎 / 池田の猪買い
南天 / へっつい盗人
ひろば / 鷺とり
たま / 権助芝居

雀五郎さん、前半扁桃腺の調子が悪かったけど一週間あいたのでもう大丈夫だと。そこから冬の噺をしますと、「池田の猪買い」、着ぶくれ喜六を見た時の甚兵衛の表情、和歌山から池田行けないのかという団子理屈のふてぶてしさ、道行く人をつかまえての立て弁的な物言い、独特の間と自在な表情が交錯する。
この人の落語はかなり繊細だな。いい表情を少しためて引っ張るところが何とも言えずいい。いい意味で聴き手に間を意識させる。雀五郎さん、そんな噺家だ。

続いて南天さんで 「へっつい盗人」、これも鉄板ネタだけど、客席二列目に子供が「いたので、へっついの説明。今一つ分かってなかったようだけど、きっと一緒にいたお母さんが家に帰ってから教えるだろう。でもこの子にしたら貴重な体験、南天さんのやさしさだな。そして南天さんのこの噺は喜六、終始ハイテンションな喜六が爆発的に面白い。夜中に清八宅に来て大声で 「へっつい盗みに行こ」、いよいよ盗人なると思たらうきうきしてきた。月見て吠える喜六、はしゃぎまわる喜六、無言の所作も面白い。

次はひろばさん、先日丸亀で仕事に呼ばれた時、着くなり先方の関係者がやたらと謝って来る。何事かと思っていると、その日は大きなイベントがいろいろ重なっている日で、ひろばさんが呼ばれた会には結局客席に3人しかいなかったと。そんな話から 「鷺とり」、ひろばさんには、この四人の中でも他の人にない愛嬌があると思っているのだけど、この噺はそんなひろばさんが全開だ。酔っぱらった雀の表現が面白い、そして鷺を捕る場面になっていいリズムで腰の周りに突っ込んでいく。で、鷺が目覚めて舞い上がる場面。大きなアクションが似合う人だ。

最後はたまさん、四国では文楽や歌舞伎はそれなりにやってるけど、落語はやってない。なので、徳島の奥の方に南湖さんと行った時に落語やる難しさを肌で感じた。で、その時南湖さんが客席に仕掛けたいたずらで爆笑。そして、清𠀋さんから聴いたという文楽人形浄瑠璃の違いとか話してから 「権助芝居」、たまさんで二度目の田舎芝居の話だけど、たまさんの田舎言葉が結構耳に心地よい。その中で権助は、なぐられる、牢屋に入れられる、首を斬られるというとんでもない役で、いやがる権助をなんだかんだと説得する様がおかしい。首にかけた下げもよく出来ていた。

大喜利は、なぞかけ二題今日も軽快に進む。たまさんやたらと、早いのが取り柄を強調。確かに早い。
もう一つのお遊びは、「新幹線が〇〇まで伸びたら」 やったかな。こちらも楽しかった。

ていうことで7日目も終演。僕は今まで1日これなかっただけで6日出席になっているのだけど、同じユニットの噺家さんたちをこれだけ立て続けに聴いても、飽きるどころか益々聴きたくなるというのは、やはり四人の実力と相性の良さなんだろう。それと何よりネタが多くないとできないことだと思う。次は2日空いて26日。なんと西淀川と高津の昼夜ダブル公演だ。当然両方行くけど楽しみだな。