2017.2.16 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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前月1月が6日の開催だったので、それから今日でちょうど40日、久しぶり過ぎて何か自分が一回来れなかったかのように感じる高津落語研究会、ここ一週間ほど大阪はとんでもない寒波が続いていて、寒いのダメな僕は落語会への足がなかなか踏み出せなかったんだけど、今日は大阪もあったかくて6時前に高津に着くといつもの人達が4~5人既に並んでいた。そしてもう暗くなっていたとは言え、ついさっきまでまだ明るくて、かなり日も長くなってきている。そんな話で春の近さを感じながら開場を待っていた。

ひろば / 鉄砲勇助
たま / 池田の猪買い
雀五郎 / がまの油
南天 / 幸助餅
大喜利 / (司会) ひろば  たま、雀五郎、南天
      (なぞかけ) 稀勢の里鎖国
      (お遊び) 車の名前は何ですか

ひろばさん、「今日も満員ですね」 と。80~90人ぐらいかな。そして、「最近ガスを止められまして」 で、えーっとなったけど、いたずらの話だった。しかし聞けば聞くほどひどいな。警察がパトロール始めたら収まったてことだけど、もうやられた人みんなで協力して犯人捕まえるレベルだと思う。
そこから 「鉄砲勇助」、何かまくらの話と関連があるようなないような。僕はこの噺も好きなんだけど、ボケて、突っ込んで、の繰り返しがボケてるように聞こえないのがいい。なにか嘘が本当に聞こえてくる。
でも、こういうネタの羅列というかギャグが次々出てくる噺は、いちいち突っ込むタイミングがとても大事だと思う。間というか言葉をかぶせ気味で持っていくひろばさんのは、すごくいいリズムで楽しく聴けた。

続いてたまさん、今日も四代目春團治の話、またかと思ったけど内容は少し変わってた。するたびにちょっとずつ方向変わるのが面白い。だけど次の話には驚いた。春團治とは何の関係もないことで、僕らたまさんの会にいつも来てる人たちはいろいろ思ったはず。
で、ネタは 「池田の猪買い」、この噺のキモは大阪から池田に着いていかにも寒そうな池田の空気を感じさせることで、それほど爆笑噺だとは思っていないんだけど、例によってたまさんのは少し違ってて、細かいくすぐりで爆笑系になっている。なかでも受けたのが、寿司屋 「べにう」 が喜六の実家だったというもの。「私ここのもんでんねん」 ていう大阪の古典的ギャグを思い出した。

次は雀五郎さん、演題の標記について、これはひらがな、カタカナ、漢字があって漢字は一文字と二文字があると。そこで、出た南天さんの勘違いをいらって受ける。演題の表記について、僕はブログとかにはその日の演者の方の表記に合わせてるけど、自分のデータでは一番しっくりくるのに統一している。多分みなさんそうだろうな。
そして噺は 「がまの油」、前から言ってるように僕は立て弁好きなんだけど、この噺だけは有名過ぎて苦手と言うか、聴いていて面白く感じなかった。でも最近は結構いろんな人のを聴くようになって変わってきた。
雀五郎さんのも、がまの油売りの前半と酔っぱらった後半との対比が楽しくて、特に最後に腕を切ってしまってあわてる時の顔がよかった。

最後は南天さん、落語界の贔屓筋の話から相撲のタニマチと呼ばれる贔屓はもう金の使い方が半端じゃないと。まあ、確かにそうかもしれないけど、僕は落語を聴きたいだけだからもう一つピンとこない。でもそういうのに熱心な噺家さんもファンもいるんだろうな。
そこから 「幸助餅」、この噺聴いた時の印象がすごく強いんだけど、案外する人限られてるしそれほど頻繁には聴かない。南天さんでは4回目、ネタおろしから聴いていて最初はどうかなと思ったけど、重ねるたびによくなってきて、今日は雷(いかずち) がむちゃくちゃよかった。この噺、前半と最後の部分での雷の豹変がポイントだと思うけど、南天さんのは表情といい、口調といい聴き手に憎たらしさや安堵感をその都度与える変幻自在ぶりで、幸助より雷が主役ではと思わせるものだった。そしてこの下げ、僕はとても気に入っている。

大喜利は、たまさんが 「それだけが取り柄」 と言いながら相変わらず早い。そして特に大喜利で雀五郎さん苦戦。一時は高津の大喜利のスターとまで言われていた雀五郎さんだけど、最近やや不調だ。やっぱりこれもリズムがあるんだな。

てことで今月のいつもどおり楽しい会、正直落語も大喜利も全員が絶好調てことはあまりないけど、トータルではいつも高いレベル、これがチームワークななんだろうな。この春でスタートから丸4年になるのかな。年々楽しくなっていってると思うけど、これはやっぱり8月の集中開催の賜物というのもあるんだろうな。そして動員も最近安定して増えてきてるように思う。今年の8月はどのあたりを目標にするんだろうか。