2017.1.31 【笑福亭たまの寄席小屋研究会@八聖亭】

【笑福亭たまの寄席小屋研究会】

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さて今日は、1か月ちょっとぐらい前に緊急開催が発表された、たまさんの 「寄席小屋研究会」 。.みんなで寄席小屋の経営会議をするらしい。どんな会になるのか想像つかないんだけど、とにかく他では考えられない会で面白いのは間違いない。6時10分ごろとかなり早い開場になったけれど、渡たされたチラシと一緒に、「寄席シミュレーションクイズ」 という問題と解答用紙が入っており、これがまたかなりボリュームのある問題だった。
で、みなさん席につくなり取り組みだしたので、客席は開演前とは思えないほど静かだった。でも、これは落語聴く前に相当頭をつかったぞ。

たま・天使・智丸 / トーク、今日の主旨説明
智丸 / 色事根問
天使 / H亭の怪人
たま / 鰍沢
仲入り
たま・天使・智丸 / 寄席の経営会議トーク
 三味線 / はやしや律子

最初三人で上がって、配布した問題について説明、仲入り時に書いてもらって集めると。僕はもうその時には出来ていたけどね。繁昌亭の支配人になったり、マーケティング部長になったりしていろいろとシミュレーションする。楽しかった。天使さんと智丸さんはともに元繁昌亭スタッフ、ということで今回出てもらった、と。天使さんはこの問題についてたまさんにいろいろ質問していた。

てことで、ここから落語三席、

智丸さん、協会の企画戦略会議の最若手メンバーだけどほとんど書記をしてると。智丸さんの次に若いのがたまさんで、全体的にはかなり濃いメンバーらしい。そしてこの八聖亭は師匠仁智の家が近いので緊張すると。
なんやそれは。で、そこから 「色事根問」、前にも言ったけど、この人特有のゆったりしたテンポ、すこしウエットな大阪弁がとてもいい。そして今日は 「ほーたる踊り」について、「死にかけのおっさんから、わざわざ教えてもらうようなもんか!」 ここで爆笑。

続いて天使さん、去年梅田でたまたま、たまさんとすれ違った時の話、そして、かつてスタッフだった当時の繁昌亭のありえない出来事いくつか。そこから自作の 「H亭の怪人」、天使さんの新作はほぼ初めてだ。古典ばかり聴いてると想像しにくいけど、結果はとても面白かった。とある寄席小屋 H亭には怪人が住んでいてデータをいろいろとっているという噂があった。登場人物はそこの元スタッフで今は噺家の主人公と後輩のH亭スタッフ。 そこからいろいろドタバタで楽しい。リンダリンダで靭帯切った場面は爆笑。そして、舞台下の倉庫に怪人を探しに行って下げにつながる。天使さんが twitter で内輪ネタはどうこうて言ってたけど、僕は内輪ネタとは思わないけどね。それと状況全然違うにしても、ある意味 「オペラ座の怪人」 を下敷きにしてる雰囲気にも何かくすぐられた。

そしてたまさん、天使さんは女性だけど力が強いので高座組む時とかも頼りになると。
で、ネタは 「鰍沢」、去年11月18日の「微笑落語会」で初めて聴いたので、その時のこのブログに詳しく書いているけれど、たまさんこのサスペンス巨編みたいな落語を、小ギャグをポンポン放り込むことによってすっかり爆笑噺に書き換えてしまった。たまさんのを聴いてると、悪人お熊の行動が笑えて笑えて怖さを全然感じなくなる.。ひょっとして、この噺は元々爆笑噺だったのでは、とまで思えてくる。ここまで一気に噺の印象を変えてしまうたまさんの着眼点はいつもながら見事だな。

仲入り後はいよいよ「寄席の経営会議トーク」 とても面白かったんだけど、問.1~7 までなかなかボリュームのある問題が並んでいて、客席の約50人がきっちり書いたものだから、きちんとまとめるにはあまりにも時間が少なすぎた。僕たちももっと他の人の回答を聴きたかったな。ぜひ第二弾を検討していただきたいなと思う。
最後に、問題として口頭で「落語会の下座は最低何人でできるか?」 というのがたまさんから出され、正解は三人なんだけど、一人が何と何をどうやるかを囲いを外してやって見せてくれた。高座から降りた人が次に上がる人と当り鐘を素早くリレーしたり、三味線の律子さんが太鼓たたいたり、皆さん何でもできるんだな、と。
いいものを見せてもらった。 

それにしても、今日の会は当日のみだったけれど、客が押し寄せるんじゃないのか、キャパが55人ぐらいの八聖亭で入りきれなかったらどうなるのか、とか思っていたけど、結果的には51人だったらしい。ひどくマニアックな内容と、2500円という微妙な木戸設定(一般的に歯は高すぎるという印象を持たれる)が功を奏したか。たまさん、そこまで考えてのことだろうな。

とにかく他ではできない会で、本当に来れてよかった。
ということで最後に

【第2問】 あなたは繁昌亭支配人です。繁昌亭昼席の番組を作りなさい。
についての僕の回答を書いておく。

文五郎ー紫-春蝶ー色物ーたま-文之助ー(仲入り)-色物-菊丸-吉坊ー福笑   これでどうや!