2017.1.28 【千朝落語を聴く会@太融寺本坊】

【千朝落語を聴く会】 

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先月に続いて二か月連続開催となった千朝さんの会、今月は 「百年目」 と 「本能寺」 と注目の噺が並んだ。そして今日もほぼ満員、相変わらずここで開かれる落語会の中で一番客入りがいい。そして、最近客席の女性比率が増えてる会が多いにもかかわらず、この会は軽く90%以上のおっさん率を誇る。前方には常連が並び、いつも通り華やかさに欠ける客席で開演を待った。

りょうば / ろくろ首
千朝 / 百年目
染左 / 餅屋問答
千朝 / 本能寺

りょうばさん、まくらが面白かった。酒席でのボケを無意味なうそ、と言う東京の男、確かにいる。
で、ネタは 「ろくろ首」、りょうばさんでは初めて。いつも通りのいいリズムで軽快にトントンとすすめる。こういう軽い滑稽噺はとても合っていると思うけれど、そろそろもう少し重い噺も聴いてみたい。

千朝さん、去年明治のサイコロキャラメルがなくなったことが残念で仕方ないと。で、昭和の遊びをいろいろ。同世代なのでよく分かるし楽しいけれど、噺の格調と少し違う気がする。
そして 「百年目」、「桜の花はなんとなく騒々しいな」 という言葉がいい。旦那がもちろん貫禄あるんだけど、所作がちょっとカジュアルやったりして、千朝さんらしい。一般的な 「百年目」 より少し笑いが多いけれど、番頭との最期の会話でぐっと格調高くなった。でも、この噺の下げも意味は分かるけど、それを持ってくるのかとも思う。

で、今日のゲストは染左さん、この会に出るのは初めてだと。以前から何度か声を掛けていただいてたんだけど、
いつも先に別の仕事が入っていて無理だった。そんな時2回断ればもう声かからないことが多いけれど、千朝師匠には声を掛けていただいてありがたいと。
そこから噺は 「餅屋問答」、それほどよく聴いている人じゃないんだけど、さすがに上方林家らしく基本端正な味わいがある。この噺のやたけたなところが薄まって、きっちりしたところが増幅された感じだ。

最後千朝さん、芝居の役者の話、見た目の作り方とか。役者は名人が三代続くと言われるが、噺家は最近では二代も続かない、と。そこから 「本能寺」、下げの相当分かりにくい噺で、事前に説明する。芝居とかを只見する客の事を青田と言った、と。
この噺は、芝居噺というか、芝居小屋そのものが舞台で 「三日太平記」 がきっちり演じられる。千朝さんの芝居も凛々しくていい。切味もある。こんな風に気持ちよくなっていると、噺が一転、客席のばあさんがとんでもないことして下げとなる。でもこの下げはもう無理があり過ぎるけれど、変えようがないかな。

そんなことで、今日も楽しかったけれど、毎回プログラムの裏に書いてある次回日程は 3/25 だけど、また被ってしまった。最近被りが多すぎて嘆く気もしなくなってきた。これだけいろんなライブが多いと仕方がないかな。