2016.11.21 【繁昌亭昼席・仲入りから】

【繁昌亭昼席・仲入りから】

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今週の繁昌亭昼席は仲入り後に奈々福さんの出番、奈々福さんは夜も含めていろいろな公演がある。とりあえず今日は初めて仲入り後から入場することにした。昼席の当日入場料は3000円だけど、仲入り後なら1500円になる。顔ぶれがよくて1Fにすわれそうな状況の時なら結構リーズナブルだ。
普段仲入り後の入場者がどれぐらいなのかは知らないけれど、今日は10人以上が行列を作っていた。結構多いのではないだろうか。入場後いつもの席より少し後ろあたりの座席を確保できた。

仲入りから
奈々福 / 浪曲百人一首恋歌編  曲師・沢村さくら
雀喜 / 老老稽古
塩鯛 / 試し酒

いきなり奈々福さん登場、掛け声いくつか。やはり奈々福ウイークなのか。そして、うたの始まりは新古今とのことで、和歌をうたい、その意味づけを浪曲でうなり、三味線が節をかぶせるという試みを次々繰り出す。
この日のためにつくってきたとのことだけど、恋の歌を朗々と奈々福さんの声で聴かせる。なにか古の時代の歌人が舞台上に現れたかのようで、奈々福さんの声は本当にいい。そこにさくらさんの三味線がいいリズムでからむ。これはいきなりテンションが上がった。

続いて、昨日大阪で独演会をやった小満んさん、初めてだけどいかにも江戸の風情。さっと高座の空気が変わる。「宮戸川」は前半まで。でもこの噺、これだけ後半の雰囲気が変わるのなら、もう別の噺にしてしまったほうがいいのではといつも思う。

雀喜さん、まくらで師匠の雀三郎さんの話、修行中のこと、初めてつけてもらったのは 「宿屋町」 だったと。
もしや、でも「老老稽古」なんてマニアックな噺を昼席でかけないよなと思っていたら掛かった。聴くのが三度目で僕はかなり好きなんだけど、最初は客席やはり戸惑った感じだったけど、「えろうならはって」 のくだりとかでじわじわ受けていって、最後はかなりの笑いに。雀喜さんやっぱりこの噺は最近の自信作なんだろうな。

トリは塩鯛さん、今日中入り後に入ったのは、奈々福さんだけじゃなくて、雀喜ー塩鯛という流れも楽しみだったからなんだけど、酒の話のまくら、酔っぱらい親子の小噺から、これも僕が塩鯛さんで好きな 「試し酒」 に。
これは何と言っても、久蔵が五升飲んでいく間に段々激しく酔っぱらいだす様がいい。ろれつが回らなくなるのが微妙にひどくなってくる。それと表情もエスカレートしてくる。塩鯛さんのラフな落語を十分楽しめるネタだ。

中入り後からの入場はコンパクトで楽しかった。できれば今週もう一度か二度中入り後で入ってみたい。