2016.11.16 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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先月が12日だったから1か月と少しなんだけど、まだ随分長く空いた気がする。毎年8月のペースからなかなか通常に戻らない。そして、毎月並んでいると日が落ちるのが一段と早くなってるのがよく分かる。蚊にかまれながら並んでいたのがなつかしくなる季節だけど、今日は待ってる間ずっと高津猫が出迎えてくれていた。暗いので写真とれなかったけど、来月からも登場してね。
で、開演直前に後ろみたらかなりの客入り。この会も70~80人ぐらいが普通になってきた感じだ。

南天 / 天狗刺し
ひろば / テレスコ
たま / 饅頭こわい
雀五郎 / けんげしゃ茶屋
大喜利 / (司会) 南天 ひろば・たま・雀五郎
             (なぞかけ)  もみじ トランプ 
      (お遊び) 弟子の名前を考えよう

正月の百年長屋の落語会が告知メールからの予約だけで完売したという南天さん、昔から〇〇落語ていうのはほとんど失敗してるけど、アイデア商売はいろいろとある。
という話から 「天狗刺し」、これも正に落語というストーリーの話だけど、南天さんのは甚兵衛はんの反応がとても楽しい。特に天すきのことを聴いた時のとぼけた表情 「そもそも天狗なんというものはいるのか?」 と言いながら本場は京都の鞍馬やと言ってしまう流れの甚兵衛はんでこの噺は爆笑できる。
骨付き、湯引き、ぞうすい、天すきからいろんな料理が登場した。

続いてひろばさん、相撲好きで九州場所大嶽部屋のある志賀島噺家5人で行き、落語会した話、米二さん、三喬さん、銀瓶さん、佐ん吉さんと同行したと。豪華メンバーじゃないか。この顔ぶれなら大阪でもかなりの動員が見込めそうだ。でも佐ん吉さんが加わると下ネタになると。
そこから 「テレスコ」、何かシュールというか不条理というか、ちょっと不思議な話。ひろばさんて 「さからいよし」 とかもそうだけど、普通でない噺が結構あうのかな。そんなニンじゃないと思うのだけど、ひろばさん案外こんな噺好きなのかもしれない。

次はたまさん、子供のころ近くに住んでたおじいさんの家に毎週土曜日泊りに行ってた。そして寝る前にしてもらってた話の中に、今ひろばさんがした 「テレスコ」 があったと。そういえば 「ちりとてちん」 とかもあって、落語からきてた話だった、楽屋でそんなこと思い出しながら聴いてたと。なんかたまさん珍しく思い出に浸るまくらだ。
だけど、ここからトランプの言うメキシコの壁の話になって、協会会館を設計した某有名建築家の作品の使いにくさを話題にして、いつものまくらに。しかし長いぞ、「饅頭こわい」 もきっちりやったら結構長いのに大丈夫か。
しかし、心配は無用だった。本来の流れで下げまでやって、爆笑とってすぱっと下りた。さすがたまさん。

最後は雀五郎さん、スマホに変えたまくら。何度か聴いたけどこれは受ける。どこまでちゃんと使こおたはるかは分からんけど。そして 「けんげしゃ茶屋」、これは今日の注目だった。
新町で無茶をして行きにくくなった村上の旦那、ミナミの別の店に一八そそのかしてまたいたずら仕掛ける。困った女将がたまたま居合わせた繁八に相談、任せとけということになったけど、結局繁八が旦那をしくじる。そこから挽回したけれどという噺。楽しかったけど、この噺けんげしゃをからかうネタがとにかく次から次へと出てきて長い。で、どこでも下げられるように思えてきて、そろそろいいのではとかなってしまう。このあたりがリズムのいい雀五郎さんでもそう感じてしまうので難しい噺なんだろうな。いろんなネタをこれでもかとたたみかけて、頃合いみてスパッと下げる。そのタイミングなら最高の噺になる。また聴きたいな。

なぞかけは、もみじとトランプ、定番ねたできっちりクリア、お遊びは「弟子の名前をつけよう」 これ前もしたことあるけど、いろいろと楽しいのか出てくる。やっぱり噺家の弟子が一番面白かった。
だけど、一昨日の「りょうば年季明けの会」でもざこば一門若手が大喜利していたけど、高津とは全然違って、素晴らしい回答繰り出すというよりも、わちゃわちゃを見せて面白がらせるというもの。どちらも楽しいんだけど、今日も高津の大喜利は楽しかった。やはり雀五郎さん大健闘だった。

そんなことで今日もとても楽しかったんだけど、今日大喜利の司会だった南天さんが、8月もカウントして「高津落語研究会」は今日でちょうど80回目です、と言い出して、最近共催の会を二つやめた南天さんだから、一瞬ドキッとしたけど、「いや、この会はまだまだ続けます」 ということで安心した。今、定期的な面白い会と言えば、僕の中では 「月刊たま」 と、この会が双璧だ。果てしなく続けてほしいぐらいだな。