2016.7.28 【梅田太融寺南天の会@太融寺本坊】

【梅田太融寺南天の会】

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月例の南天さんの会、今月は太融寺の開催。出だし少し足が遅いかなと思っていたけど、最終的には80人ぐらいか。ネタの出てないもう一席が 「だんじり狸」するかもという話で期待が高まって開演だ。

南天 / 江戸荒物
吉の丞 / 稲荷俥

米輝さん、噛んで含めるような口跡がいい。金魚入りの豆腐で爆笑。甚兵衛はんの落ち着きと、喜六の落ち着きのなさが対照的でいい。相変わらず若手と思えぬ安定感。

南天さん、ひろばさんいらった後、ポケモンにサラッと触れる。また当分まくらネタになるんだろう。その後、週刊ダイヤモンドの落語特集の件、この間ラジオで話してたけど、かなり突っ込んで攻撃的だった。改めてどうしようもない雑誌だったなと。その流れで 「石橋・ちりとてちん」も登場。
そこからネタ出しの「江戸荒物」。最近掛ける人減ってると思うのだけど、冒頭のギャグ三連発の部分を大幅改変。南天さんのこの分析聴いて、「江戸荒物」の気持ち悪さの訳が少し分かった。
とは言うものの、南天さんのは結果的には普通の「江戸荒物」とは似ても似つかない形になっており、正直聴き手を混乱させていたと思う。いや、面白いんだけどね。この先どう変わるかの方が楽しみだ。

次は吉の丞さん、冒頭で 「もし、江戸荒物初めて聴いた人いたら、本来あんなんとは全然違いますから。
吉の丞さんんも楽屋で聴いていて僕ら同様混乱したのか。
そこから 「稲荷俥」、高津神社が舞台で好きな噺だ。あのあたり都心なのに今でも夜はさみしいから、当時はさぞや怖かったんだろうな。産湯稲荷という高津から少し東の辺まで俥でいく間に事件が起きる。その後はまた一転して落語らしい展開に。奥さんのキャラがいい。置き忘れた財布を狐の使いとしてあくまでとぼける車夫。そのままスコンと下げ。よかった。

最後は南天さん、予告どおり「だんじり俥」。夏限定でそれほどかかる噺じゃないけど、南天ファンのなかでは人気演目だ。作者の小佐田さんも下手で見守る中、いつもより少し控えめにみえたんだけど、やっぱりいい噺だった。
最後、で、だんじりは誰が? てなって不思議な余韻で終わるところがとてもいい。
この噺のため充実の下座陣が祭囃子を奏でる中そのまま下がる南天さんがいい。
このあたりは「夏祭浪花鑑」で団七が最後去っていくシーンがあたまをよぎる。僕はこの噺相当名作だと思っているんだけど。

チキチンチキチンチキチン コンコン チキチン コンコン チキチン コンコン ………

次回 8/11 は、初めての岡町開催。地元の人結構来そうだ。