2016.7.7 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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今年も8月の日程が発表された高津落語研究会、その熱い夏がやってくる前の7月は七夕公演。今日大阪ではかなりいろんな会があって、迷った人も多かったと思える中、集まったのはやはりいつもより少なめの60人ぐらいか。この一週間の猛暑で、蝉も蚊も登場した高津神社。もうすぐ夏本番だ。

たま / 長短
ひろば / 遊山船
雀五郎 / 寝床
大喜利 / (司会) たま  ひろば・南天・雀五郎
      (なぞかけ) 七夕・ゲンかつぎ (お遊び) アルファベトは何の略

最初はたまさん、また引越しをしたそうだ。それでまたトラブルの話。まあ、今度はそんな大層なことじゃない。ネタにして随分受けてたけど、論理展開がたまさんらしい。
そこから 「長短」、たまさんでは聴くの初めてで楽しみにしていたんだけど、長の方がとてもよかった。かなり引っ張るんだけど、こっちがじれる直前ぐらいでクロージングする。たまさんなら短の方が似合いそうだけど、この噺、演者として似合いそうにない方を丁寧にした方が面白いのかもしれない。

続いてひろばさん、ネタ出し遊山船だから船の話から。「なにわ探検クルーズ」の件、団体貸し切り酔っ払いのひどさについて。もうちょっとで会社名言いそうな勢いやった。今時でもアホな会社あるんだな。
で、「遊山船」、南京豆のくいつきよかったし、雀五郎さんの大喜利のハードル上げたのもよく受けてたし、楽しく進んでいたけど、気が気じゃなかったのは、途中で止めないで、だった。結果は無事下げまで聴けて満足。
でも、いつも思うけど、船弁慶と比べるとこっちの雀のお松はえらく喜六に優しいな。こっちが本来なのか。

次は南天さん、上半期の話題ということで不倫の話をさらっとふって、「悋気の独楽
お竹どんが爆発的だ。おっしゃれや、おっしゃれや、が耳に残った。それに続いて定吉も爆発、お竹さらに再び爆発。最後は御寮さんもエスカレート。ただでさえ賑やかなネタだけど、登場人物ことごとくハイテンションで楽しさ伝わった。後は、御寮さんとお竹で定吉を問い詰める場面、最後は金でころぶ定吉だけど、そこまでの心情の変化が細やかに描かれていた。

最後は雀五郎さん「実は今日たま兄さんが早く開場しようと言ってたんだけど、6時10分ぐらいから神戸の件の熱弁が始まって、結局6時25分に、続きは打ち上げでというまで止まらなくて、結局いつもと同じ開場時間になった」らしい。更に雀五郎さん「皆さんは月刊たまを楽しみにしといてください」
と、先輩の話をふってから、何の関係もない「寝床」。冒頭でふれまわって帰って来た久七と旦那の掛け合いのリズムがいい。「今日は一体どなたが来ますのじゃ?」のところだ。そして最後までこのリズムが崩れることなく突っ走った。後半の旦那の開き直りといい、いい「寝床」だった。

大喜利は、なぞかけでひろばさんが回答三連発。ハードルあげられた雀五郎さん鮮やかに決めた。
アルファベットは何の略も、エンジンかかってからは名回答連発だった。

てことで、今日もとても楽しく8月公演に向けて締めくくったわけだけど、もう一つ面白かったのは雀五郎さんの高座の時、後ろの壁に大きな蜘蛛が登場して下手から上手に徐々に移動していた。そして上手側横の壁に回り客席に近づいてきた。で、それに気づいてる人結構いて多少ざわつく。
そして蜘蛛は床に落ちた。
特にトラブルはなかったんだけど、
蜘蛛よ、もう少し我慢して雀五郎さんの浄瑠璃で落ちてほしかったぞ。