2016.6.30 【第122回出没!ラクゴリラ@太融寺本坊】

【第122回出没!ラクゴリラ】

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2か月に一度、偶数月開催のラクゴリラ。今日は僕にしては早く、開演90分前に着いたんだけど、整理番号はもう30番台だった。このごろいろんな会の出足が早くなってるけど、その早さほどには客数は増えていないように思う。まあでもラクゴリラ。今日も結局100人ぐらいか。ほぼ座席は埋まっていた。

鞠輔 / 始末の極意
花丸 / 胴切り
文三 / 親子酒
仲入り
生喬 / 尿瓶の花活
南天 / 植木屋娘

鞠輔さん、「始末の極意」は師匠からだろう。この人の落語で一番いいのは表情がクルクル変わって豊かなこと。そしてとても楽しそうに落語をするし、丁寧な口跡も好感が持てる。

花丸さん、学校時代の稲刈り経験の話を軽快に。当時から不思議な人だったのか。
そこから「胴切り」。これは花丸さんでは初めて。というか、これまでほとんど吉坊でしか聴いたことがない。
この噺は無茶な設定を、いかに無茶を感じさせずに語るかというところで、花丸さんの得意範囲ではないのかと。足を口笛で呼ぶ場面と、驚かないお咲さんがいい。

続いて文三さん、酔っぱらいだった父親の思い出から「親子酒」。
これは今日一番面白かった。息子の酔っ払いぶり、うどん屋へのからみ方がとにかくしつこい。とことんしつこいと聴き手がしつこさを忘れて楽しくなるという、上方落語の一つの展開だ。大体「親子酒」といいながら、うどん屋の場面がメインになっている噺やけど、文三さんのは特に長くて楽しくて、小西君や尾崎君も登場してた。

仲入り後は生喬さんで「尿瓶の花活」。かなり以前生喬さんで聴いて以来2回目。
先代歌之助さんからつけてもらったと。その稽古の時の思い出いろいろ。
この噺、正直特になんてことないテーマなんだけど、それをきちっと楽しい落語にする生喬さんの構成力とパワーに感心する。

最後は南天さん「植木屋娘」。これも南天さんでは初めてだ。幸右衛門のデフォルメがなかなかすごい。
わがままぶりとお光可愛さが大きくエスカレート。わざとらしく用事を思い出して、外からのぞく様も大騒ぎしているようにみえる。とにかく幸右衛門大活躍の「植木屋娘」だった。

今回もみなさん楽しくて、この会が一時の不調な状態は完全にクリアされたようだ。そうなると、本坊の今は殺してる後ろ 1/3 のスペースも使って更なる動員増を期待したいところだ。