2016.6.6 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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僕は落語だけでなく文楽も好きなのだけど、今日本橋文楽劇場では「夏祭浪花鑑」という人気狂言がかかっている。で、この噺の舞台になるのがこの高津神社とその周辺。文楽劇場から高津神社まで二~三回こけても10分あれば着くという距離で、今日は夕方終演後に高津神社まで足を運んだ人もいたのかなと開場を待ちながら考えてた。そしたら列の伸びるのが早くて、最終的には記録更新の85人までいったそうだ。
まあ、落語ファン以外で文楽劇場からこの落語会まで流れてきた人はいないと思うけど、そんなこんなで賑わう日本橋、高津周辺。一昨日大阪は梅雨入りしたけど、梅雨が明ければすぐに天神祭り、熱い大阪の夏がやってくる。そして、8月には去年、一昨年に続いて高津落語研究会スペシャル公演がある。今年は何日開催になるのかとても楽しみだ。

ひろば / 狸賽
南天 / 幽霊の辻
雀五郎 / くっしゃみ講釈
たま / ペッパー・ラッパー
大喜利 / (司会) ひろば、南天・たま・雀五郎
            (なぞかけ) あじさい・第三者
            (お遊び )  噺家の名前をつけよう

さて今日はひろばさんから、先日行った言ってはいけない場所での仕事のはなし。すっかりしゃべってから、ゆうたらあかんかったと。でも楽しいまくらだった。
そこから 「狸賽」。ひろばさんで初めてかなと思って調べたら6年ぶりだった。走らなかったり走り過ぎたりのサイコロへ言ってきかせる様がやさしそうでいい。ほわったした空気になって南天さんにつなぐ。

南天さん、今年も怖い噺の季節がやってきますけどと、まくらで子供の頃地元枚方で流行っていた小噺的なものをいくつか。「シュウマイ十買おた」とか「階段多い」とか。世代の違いかエリアの違いか、僕は全部聴いたことなかった。でも似たようなのはあって、まあ、昔のわらべ唄とか数え唄とかに近いものかな。ああいうの結構怖いし。
ネタは「幽霊の辻」。南天さんでは久しぶりだ。こういう一本道で逃げ場がなくていろんな物が出てくる、というか出てくる気にさせる噺は好きだ。獄門地蔵にこんもり森にてて追い橋。民話的でかなり怖い。
そんな怖さを南天さんの語りがうまく表現してる。最近聴いた南天さんの噺の中でもかなり指折りじゃないかと。

次は雀五郎さん、実は昨日から話題になっていたのだけれど、今日のネタ出しは「くっしゃみ講釈」~「ペッパー・ラッパー」。たまファンの人は知っているけれども、「ペッパーラッパー」は実は「くっしゃみ講釈」をベースにして三金さんがつくったものをたまさんがアレンジした作品だ。もちろん僕もこの並びで聴いたことはなかったので注目だった。
雀五郎さん、その説明をして 「今日の僕はたま兄さんのネタふり、かませ犬、送りバントです」と言ってネタに入った。でも、何をおっしゃるという大熱演。雀五郎さんのくっしゃみ初めてなんだけどいつごろからやってるのかな。
本来の目的を忘れて、楽しそうに講談を聴く喜六がいい。でもここで終われば落語にならない。ここからくっしゃみで大いに盛り上げて下げに。たまさんのハードルを逆にかなり上げたようなくっしゃみだった。
いいぞ、雀五郎さん。

続いてたまさん、最近落語会の動員の読みがすごく当たる。それはちゃんとした根拠があるからだと。それから言うと神戸2号店はどうなるのか。でも今日のこの噺はここであっさりと終わった。
くっしゃみとペッパーラッパーについて、どうもたまさんが一度並べてやりたかったようだ。並べることによって、いつもより受けるところ、逆に受けないところがあるのかとか。
今日で言えば、「DJはGO TO ISSA」 と紹介するところ。いつもは後藤一山の名前を知ってるマニアにしか受けないけれども、今日は前で くっしゃみしてるのでよく受けていた。僕はこの噺聴くの6回目なんだけど、いままでは繁昌亭か御堂会館とかの大きな舞台ばかりだった。今日高津の小さな高座で聴くと、EXILE やレディガガの部分の流れが少し自然に聴こえなくてとってつけた感があった。ピンクレディの部分の方が本筋に聴こえた。
どちらにしてももちろん大爆笑なんだけどね。

最後は大喜利、なぞかけは「あじさい」と「第三者」。相変わらず早い。そして雀五郎さんが男前な回答連発。
もう一つのお遊びは、噺家の名前を師匠とセットでつくろう。こっちも1~2分で慣れた後は面白い回答が次々出てきた。春団治の弟子シリーズが最高だった。ホントにいる名前まで出てきたし。

そして、家に帰ってからひろばさんのTWITTERで、8月「高津プレミアム」の仮日程が発表になった。27日の西淀川は別にして10日間の開催。去年13日だから少し減った。ファンとしては減っても寂しいし、増えるとそんなに暇なのかと思うし、いろいろと複雑だ。

でも、もう少しで今年も高津神社の暑い夏がやってくる。今からとても楽しみだ。