2016.5.17 【笑福亭たまの実験落語会 ・ナイトヘッド＠動楽亭】
【笑福亭たまの実験落語会 ・ナイトヘッド】
４回限定の実験落語会、今日が３回目だ。元々別の会でやっていた古典と新作のネタおろしをこの会で交互にやっていくという企画で、当然マニアックな会なんだけど今月も客数は増え約80名、うち６割ぐらいが女性だろうか。いつもの椅子席最前列からの眺めもなかなか華やかだ。座布団の膝送り、椅子席の一列追加でなんとかおさまり開演時間通りにスタートした。
染八 / 時うどん
トーク / 遊方、たま
たま / 一人大喜利～走り餅
遊方 / ルーキーズ・スリル
たま / 船弁慶
仲入り
たま / 遺品整理
・三味線 / はやしや絹代
染八さん、野球のヤジのまくら。大阪でこの話になると出てくるのが昔のパリーグ。大阪球場は実際にこういうのが飛びかってた。そこから「時うどん」。うどんや行くまでによく分からない歌を歌ってたけど、都々逸版の変形なのか。下げ前に少し咳でそうになり噛む。残念
続いてトークコーナー。先にあがったたまさんが遊方さんを呼びこむ。二人並んでる絵は「できちゃった」でいつも見てるので結構しっくりくる。遊方さん、楽屋でトークの打ち合わせしようと思っても、たまさんが新作まだ創ってるので話しかけられなかった、と。だから、テーマも何もない。そこでたまさん、「最近病院に行ったらしいですね」
この振り一言で、遊方さん全開になって、25分ぐらいしゃべりまくる。たまさん見事なつかみだった。
健康オタクの遊方さんの通ってる病院の先生が九雀さんに似ていて、顔だちだけでなくてギャグのセンスも似ているらしい。なんとなく想像できる。爆笑続きトークコーナー大成功だ。
そのまま残ったたまさん、まず一人大喜利から。過去２回が簡単すぎたから今回は「三題噺+1」でいくと。あらかじめ入れてもらってたお題から無作為に四つ抽出。
お題は、・師弟 ・○○○○ (書いたお客さんの名前) ・プレゼン の三つ＋全体まとめて・プラネタリウム
楽しかったけど内容よく覚えてない。あっ、ゼンジー北京が出てきた。
そこからたまさん一席目は「走り餅」、一応「東の旅」に入っていて何度か聴いてる。侍と乞食と男、三人の登場人物がそれぞれ個性が際立っていておかしい。で、トラブルが急に解決して最後は侍と男が餅を食べながら下げになるというよく分からない噺だ。落語的ではあるけれど。
次は遊方さん、先ほどのお題「師弟」を受けて、八方さんと一緒の仕事場で弟子入り志願に会った話を。とりあえず話は聴くのが八方さんなので近くの喫茶店に三人で行った。その彼がなぜか「こだまひびき」のファンで、八方さんがなぜうちに来るのかと何度聴いてもはっきりしない。結局入らなかったんだろうけど、今日の話だけ聴いてると相当面白そうな人やけどね。
ネタは「ルーキーズ・スリル」、スリに入門半年の弟子が痴漢と間違われて騒動に。どうやってスリであることを証明するのか。たこ女で爆笑。下げも決まっていた。
今日チラシもらった、遊方さんの 6/9 「ロック吟遊詩人＠繁昌亭」 まだいい席あれば行こうかな。
たまさん二席目は「船弁慶」。何度か聴いてるけどたまさんにはすごく合ってる噺やと思う。たまさんのお松がすごくいいんだけど、清八いるの気が付かずに悪口言って、喜六に目配せされてから振り向くまでの間と振り向きざまのアクションが好きだな。熱い、冷たい、焼き豆腐で爆笑。それとお松の乗った通い船の速いこと。
下げ前は喜六とお松のからみなかったけど少しでも入れてほしかったな。あそこがやっぱり船弁慶やもんな。
でもいいネタだった。
ここで仲入り、もう２時間近く経っている。
最後は新作ネタおろしで「遺品整理」。今新しい展開思いついたけど、それ入れると組直さないといけないので入れずにやります、10分ぐらいです、と。遺品整理業の二人が現場で作業していると、その部屋の住人を始末して仲間のやくざ二人組がパソコンとICチップをとりにやってきて殺されそうになる。その辺のやりとりで爆笑が続く。確かに短くて物足りないけど、これも育ちそうな噺だ。
先月から聴いてる「落語と私」「ニコニコクリーニング」とたまさん、最近新作ネタおろしすごく調子がいいな。
３回目だけど回を重ねるごとに楽しくなってきてるし、客数も伸びている。来月が最終回だけど、これで終わるのもったいないな。７月以降は、ネタおろしどんな形でやっていくのだろうか。
それと今日はなんか、大阪の漫才やマジックの芸人さんの名前がよく登場してそれも楽しかった。
