2016.5.13 【てんのじ寄席@四天王寺・五智光院】

【てんのじ寄席】

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四天王寺で行われる落語会、数年前から気になってていて行きたかったけど無理だった。今回も数日前まであるの知らなかったのだけど、ちょっと強引に予約したら来ることができた。
会場は150人ぐらいの設定で満員だ。大阪以外の人のために説明すると、四天王寺ていうのは聖徳太子の建てたあのお寺のことで、天王寺さん、と普通は呼ばれている。落語でも 「天王寺詣り」や「鷺とり」とかいろんな噺の舞台になっていて、こういう会はロケーションも楽しみの一つだったりする。

團治郎 / 阿弥陀池
ひろば / 動物園
たま / ショート落語~ちしゃ医者

團治郎さん、いつもの米朝宅修業時代のまくらから「阿弥陀池」。
でも今日はよかった。今まで聴いた中で一番よかった。そこそこの広さのある部屋でマイクなしだからいつもより少し声上げ目だったのか、2列目で聴いててすごく声が通ってて気持ちが良かった。普通ないくすぐりもいくつか入っていて、きっちり客席を暖めた。

続いてひろばさん、この会はひろばさんがレギュラーで演者側の仕切りをしてるらしい。そして今年で4年目、今回で10回目の開催になると。で、そこから團治郎さんがした「阿弥陀池」を若い頃して、ある笑福亭の人にダメ出しされた話に。「だいたい笑福亭は嫌いだ。でも次に出る人も笑福亭ですけど」。米朝一門と笑福亭の違いをいろいろと。もちろんギャグなんだけど、ある程度は本音だろう。やっぱり上方落語の二大勢力だし。
で、「今日は動物園というネタをフルバージョンでします」。よかった。この噺、いやというほど聴いてるけど、全く飽きないのは前座噺のパワーだろう。

最後はたまさん、高座上がる時にこけかける。で、まずはショート落語から。シンクロナイズド・ドリアンとか、しゃべる炊飯器とか、もはやショート落語の古典とも言うべきB29とか、定番で固めたのだったけど、これがむちゃくちゃ受けた。その中でも受け方に微妙に差があって。反応をみてるのが楽しかった。
で、文枝さんと神戸2号店の話になって、僕らは「えっ、今日もするの」て感じだった。「この間繁昌亭でこれを言ったら後で呼び出された」らしい。しかし。誰に呼び出されたんやろ。
また、この会はひろばさんの目利きで演者を決めてるからみんな面白いけど、繁昌亭なら6割ぐらいは面白くない。だけど繁昌亭にもまた来てください。て、どんなPRの仕方やねん。
それで、何をかけるのかと思っていると、「今日は医者の噺をします」。マジか。たまさんで医者の噺というと、最近はあれしかない。「ちしゃ医者」、もう四天王寺の五智光院ていう重要文化財の中で、写真の御簾の後ろにはなにやらご本尊ぽい存在がかすかにみえる中で、ちしゃ医者!
でも、この噺前半は普通に面白くて、たまさんもいつも以上にのっていて大受けだった。で、例のシーンに差しかかると相変わらず受け続けるんだけど、中には女性の悲鳴も聞こえていて、これもみていると面白かった。
でも、たまさん怖いもんなしやな。

ということで、やはり楽しい会だった。ぎりぎりに着いたので境内を散策できなかったのが残念だったけれど、やっぱり大阪では超有名な寺でもあり、次の 5/27 は来れないけど、秋の日程も出ていたのでまた来たいと思う。
いい会だった。