2016.3.6 【第40回中山観音寄席@中山寺・紫雲閣講堂】

 【第40回中山観音寄席】

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安産の神さん、中山観音。ここで中山観音寄席が開かれてるの知らなかった。噺家の仕切りは文鹿さん、去年二席聴いた新作が爆発的に面白くて、今年はきちんと聴こうと思ってる人だ。しかも自宅から30分弱と近い。なら行こうということに。
そして、今回は40回記念ということで、仁智さんがゲスト。立派な部屋に200人近くが入ってかなりの熱気で開演だ。

白鹿 / 動物園
文鹿 / おみくじ製作所
仁智 / トクさんトメさん
仲入り
文鹿 / 8分トーク
文鹿 / ごっつぁんです

白鹿さんは文鹿さんのお弟子さんで入門2年目。僕は聴くのが初めてだ。なんと地元中山の出身で、どうも今日の圧倒的な客入りは白鹿さんの出番があることにもよるみたいだ。
ネタは「動物園」きっちりしていて、聴きやすくていい感じだけど、もう少しあほっぽいところもある方がいいかなと思う。

文鹿さん、いつもは古典と新作一席ずつだけど、今日はどちらも新作。多分に仁智さんを意識してのことのようだ。20年ぐらい前から毎年インドに行っていて、そこで新作をつくる。去年も17日間で15本創って今日の二席もその時のもの。
一席目は「おみくじ製作所」。多分、大吉から始まるおみくじのランクについては神社によって違う。ここでいろいろ並べる。で、ランクが一番多いのは伏見稲荷の18種類だと。上から順にゆうてはったけどど、名前聴くだけで爆笑てのもあった。またおみくじの有効期限はどうなってるかとか。とても楽しいまくらで、そこから「おみくじ製作所」
掛けるのは3回目、おみくじ制作でかなりのシェアの会社で印刷ミスからトラブルが発生しドタバタとなる。下げもきれいに決まったけど、どうもまくらが面白すぎて印象がやや薄い。まくらと本編をもっとシームレスにしてもいいのではと思った。

続いて仁智さん、上がって5分でコックリしだした最前列の客をやさしくいじる。なんとも仁智さんらしい。そこから平均寿命や老後の話で、「トクさんトメさん」。この噺意外にライブで聴くの初めてだ。アマチュアの人では結構聴く機会あるんだけど、仁智さん有名な割にあまり掛けないのかな。
一つ違いの二人のおばあさんの掛け合いなんだけど、どちらもキャラが立ってると言うか、かわいいばあさんなんだ。で、地口を連発する場面とかで爆笑が続く。やっぱり仁智さんの代表作の一つだ。

中入り後は、文鹿さんの8分トーク。今日のテーマは「落語の演題」、はてなの茶碗、とか、大丸屋騒動、とかが何か内容が少し想像できてわくわくするような、こういうのがいい演題だと。あと、いい噺なのに下げがつまらなくて変えたいんだけど、下げと演題に大きな関連があってかえれない噺。「土橋万歳」とか。
これは面白かったな。落語界のコラムみたいだ。こういうトークコーナーはあまりやっていないと思う。

最後は相撲噺「ごっつぁんです」。タニマチの由来とか、豊富な相撲ネタで笑わせて噺にはいる。こちらは昨日ネタおろしで今日が二度目。
高校の後輩の幕内力士を普通のサラリーマンの先輩が連れまわす噺で、この演題がことごとくキーワードになる。そして最後は取引先の社長が登場し、キーワードできれいに下げる。

文鹿さんは今まであまり聴いていないので、どういう新作の創り込み方なのか分からないけど、今日はやっぱり仁智さんの方がかなり面白かった。そらネタおろし直後で、仁智さんの代表作には太刀打ちできないだろうけど、この会はこれからも是非来たいと思った。
そして、明日行く繁昌亭昼席。文鹿さんも仁智さんも出番だ。しかも仲入り前に続いて登場。さてどうなるのか。