2016.2.20 【桂南天のくらわんか寄席@枚方・サンプラザ生涯学習市民センター】

【桂南天のくらわんか寄席】

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南天さんが出身の枚方市で始めた落語会の二回目、自宅からはかなり遠くて普通なら行かないエリアだけど、この冬どなたでも一度も聴けなかった「不動坊」がネタ出しだったこともあってやって来た。
南天さん、前説で登場して、実はこのくらわんか寄席というタイトル、小春団治さんが同じ名前で落語会をされてるので、次回から「桂南天枚方駅前落語会」に変更すると。
ということで、「今日はくらわんか寄席の二回目にして最終回をお楽しみください」

弥太郎 / 寿限無
しん吉 / 金明竹
仲入り
南天 / 不動坊

弥太郎さん「寿限無」。僕は前から言ってるように立て弁好きなんだけど、この噺はあまり好きじゃない。寿限無の度重なるリピートでもういいって、となってしまうこと多い。でも今回はそうでもなかった。弥太郎さんの柔らかい語りがいい方向に作用していたのかな。寿限無で気持ちがよかったてのも珍しい。

南天さん、今日は「不動坊」のみネタ出しでもう一席何が掛かるか楽しみだった。僕は「火焔太鼓」を期待していたのだけど、「ちりとてちん」だ。これもいい。南天さん、冒頭から喜ぃさんの好感度を上げまくって爆笑続く。そしてようやくと言う感じで竹が登場。でも流れ的に竹がそれほど嫌な奴に感じない。ちょっとひねくれてるぐらいで、個性がある意味微笑ましくも映る。これが南天さんの「ちりとてちん」のツボだな。

続いてしん吉さん、ご存知鉄っちゃんで、枚方駅前落語会に、正しくは枚方市駅前落語会だとクレーム。さすがに細かい。米朝宅での内弟子時代のこと少し触れて「金明竹」。この立て弁は好物だ。軽快に進めるしん吉さんを聴いていて、先日の「あらあらかしこの会」染雀先生の講義を受けたのを思い出して、この立て弁の意味を理解しようと集中して聴いていたけど、立て弁の意味はほとんど忘れていた。しん吉さん、「ひょうごの、ひょうごの」がよかった。

仲入りはさんで最後は「不動坊」。今日来られてた落語ファンの中にも僕同様にこの冬聴くの初めてという人が何人かいて、どうもことしは「不動坊」不作の年だったようだ。落語のネタも特に理由もなく特定の噺がよくかかったり、かからなくなったりということがあって、それが続くと流れになってしまうんだろう。数年ぐらいのスパンでもあまり聴かなくなる噺も結構ある。
さて「不動坊」は、幽霊登場前までがいわばイントロだけど、南天さんのはここがたっぷり。特に風呂での妄想シーンがとてもおかしい。南天さんの落語は妄想がかなり得意だな。で幽霊の段になってからは噺がトントンと進む。全編爆笑で大満足だった、でも今更だけど、この噺結局新婦のお滝さんは最後まで登場しないんだな。果たして利吉は一緒になれたのか。

-こういう地域寄席でも南天ファンの人はかなり来る。そして地元の人と一緒になって約70-80人ぐらいの動員。こんな地元の人が大阪市内の南天さんの会に足を運んでもらえるようになれば強いだろうな。そのためにも噺家さんはいろんな地域で落語会しないといけないんだろう。