2016.2.13 【喬介・太福二人会@八聖亭】

【喬介・太福二人会】

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今日はこの二人会に行くか、動楽亭昼席に行くか、朝まで迷ってたけど、太福さんもう一度聴きたい、てのと、昨日喬太郎さんの会で聴いた喬介さんの噺が新鮮だったので、こちらに決定。天気予報悪かったけど、まだ雨は降ってなかったので、梅田から歩くことにした。八聖亭って最寄駅から10分近く歩くので落語会場としては遠いイメージがあるけど、最寄り駅は梅田の次なので、いっそ梅田から歩けば案外近く感じる。実際繁昌亭まで歩くより近い。
ネタが出てない会なので、二人とも何を聴かせてくれるのかとても楽しみだった。

八斗 / 犬の目
喬介 / 近日息子
太福 / 任侠流山動物園 (前)   (曲師) 沢村さくら
仲入り
太福 / 任侠流山動物園 (後)   (曲師) 沢村さくら
喬介 / ねずみ

開口一番は八斗さん、キャッチが変わった「髪型落語家」から「ハットして…、しゅっとして…」みたいなの。はっきり覚えてなくてすみません。でも新しい方がいいと思う。
噺は「犬の目」。何度も聴いていて安心だ。軽快にトントンとすすんでいった。

喬介さん、近日息子と言えば師匠の三喬さんだと、僕は思っている。当然師匠直伝だろう。作次郎のあほぼん振りがなかなかはまっている。でも与太郎じゃないよ。
また話がそれるけど、今夜MBSラジオでかかってた春団治さんの「祝いのし」。この主人公の男が、上方落語の中で一番与太郎的な設定だと思ううんだけど。だからこの噺あまり好きじゃない。
近日息子は、影の主役の謝らない男の件がやっぱり聴かせどころで、喬介さんだんだん声のボリュームあげてテンションが上がってきててよかったけど、それだけに三喬さんのこの場面のうまさがとても光る。かさにかけるというか、同じフレーズのリピートを語尾をフェードアウトアウト気味にして、次の頭をかぶせてくる。喬介さんもいいんだけど、そういう間が師匠の域にはあと一歩だなと感じた。

次は太福さん、何聴かせてくれるのかと楽しみにしていたら、「ネタおろしから一週間ぐらいの噺があって…」
えっ、まさか、またなのか。そう「任侠流山動物園」だ。仲入りはさんで前後編に分けてすると。
これは頭になかった。当然三日前百年長屋にもいた人結構いたはずだけど。
でも、始まってみるとやっぱりこの八聖亭は音響がいい。天井高くなくて、客席が横に長いという独特の造りによるんだろう。先日の奈々福さんでも感じたことだけど、浪曲するのにぴったりの小屋ではないのか。唸りも三味線も客席に向かってすごくダイレクトに飛んでくる。3日置いて同じネタ聴いたけど、ネタのパワーがかなり違って聴こえた。よかった。だけど別の噺聴きたかった。

喬介さん二席目は「ねずみ」。静かにスタートしてストーリーを追っかけてた噺が、後半の岡山弁の場面で大きく強調される。ここが、昨日の「花色木綿」で「牛ほめ」がからんでくる場面、今日一席目の近日息子の謝らない男の場面同様強力にプッシュされる。三席とも落語の構成としては「近日息子」型でよく似ている。ただやっぱり現状は「近日息子」が一番いい。喬介さん、最近はずっとこういう落語してるんだろうか。

百年長屋とネタがかぶった割には残念感がそれほど大きくなく、それなりに楽しかった。さて次はいつ浪曲を聴きにこようか。