2016.2.11 【動楽亭昼席】

2/11 【動楽亭昼席】

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祝日の動楽亭昼席、かなりの好メンバーだ。混雑必至とみて僕にしてはかなり早く向かった。現地着が12:45頃。なのに、しかし、行列は早くもファミマにかかろうとしていた。30人以上は並んでいる。それからも続々と列は伸びていく。好メンバーといっても今日は基本マニア向けだと思うのだけど。ましてここの昼席はこの間 500円上げたばかりだ。
最終的には札止めになって、どう見ても軽く100人超えてたのでは。

これは、落語ブームなのか!

弥太郎 / 千早ふる
吉の丞 / 借家怪談
紅雀 / かぜうどん
米團治 / 七段目
仲入り
米二 / くしゃみ講釈

弥太郎さん、最近ネタによっては結構はじけてることがある。この間の「ふぐ鍋」とか。今日の「千早ふる」も僕は好きな噺で、以前から演題がいいなと思っていたら、漫画→映画で、このタイトルつけるってことは作者が落語ファンなのかなと考えてた。弥太郎さんはきっちりしていたけど、いい意味でアホみたいな下げの噺やし、もうちょっとくずれててもいいのではと。

続いて吉の丞さん、まくらなしでいきなり 入って、ちょっと止める。これ時々する人いるけど、いいつかみだな。短時間で客席をぐっと引き付け噺に入る。とても効率的だ。ただ、吉の丞さんみたいに勢いが必要だし、頻繁にすると効果なくなるけどね。噺は「借家怪談」、これも得意ネタのひとつ。この人の落語はやっぱり勢いが目立って、聴いていてもそれが気持ちいいのだけど、この長屋のおっさんみたいなぼけっぷりもすごくいい。
去年の若手GPで優勝した吉の丞さんの落語、もう今年の日程も発表されてるけど、かなり変わってきたかな。

次は紅雀さん国宝の息子と、ちょっといらって、「かぜうどん」、これも好きな噺。ただ、立春過ぎて、世間が春に前のめりになってる今の季節感じゃないけどね。
紅雀さんは、冒頭ばさっとカットしていきなり酔っ払い登場。これ自然に聴こえた。しかし、呂律と視線が中空を自由自在にさまよってるのがいい。そして後半のうどん喰う所作と表情。このあたりを直感的に処理してるようにみえるのがやっぱり天才紅雀だ。枝雀フレーバーもまぶしながら、僕は紅雀さんが今日一だ。

中トリ米團治さん。あがって客席見回して「今日はいい感じですね。みんなの力ですね。」とえらく客席をのせる。松竹座に出てないこと少し触れてから、春団治さんの話に。いま上方ではまくらで春団治さんの話する人がとても多い。本当にファンにも噺家さんにも愛されてたんだなと思う。で、みなさん物真似つきになる。もちろん米團治さんも。「君のお父さんとは……」。何度もしてたけど似てたな。
で、話の内容は春団治さんをいかにしくじったか。次から次とよくもまあこれだけ。春団治さん優しすぎる。
ネタは「七段目」。なんか今日は鉄板が続く。絶好調のまくらからすっと入って、すぐに二階に上げられて、すぐに定吉も上がってきて大騒ぎで、と、それぐらいスピード感のある流れだった。
米團治さん、これからもっと注目していこう。

仲入り後は南天さん。いきなり米團治さんをいらってたら、本人が高座の後ろを通過。さらに続けてたら、キャリーバック下げても一度通過。南天さん「はよ帰りなはれ。今から悪口言うから」。なるほど2回通るなら違う通り方をしないといけないんだ。そして、きっちりそれをひらう。
で、南天さん「アンケートします。Aがゆったりとできる噺、Bが激しい噺。でもどちらも僕の落語聴いてもらってる人なら何度も聴いてる噺です。どちらがいいです?」 演第言わずに拍手で決めたら、Bが圧勝。で、「阿弥陀池」だ。
もちろん爆笑。そうするとÅが何だったか気になる。明日は南光さんのモタレが出番。行けばAが聴けるのかな。

最後は米二さん。昨日まで松竹座の出番が続いていて朝が早くて疲れ気味で、落語するの二週間ぶりだと。
で、確かにお疲れだ。冒頭から声が。
で、米團治はもう帰りました。と、松竹座出てないことをいろいろと。でも今日はみなさん米團治さんをいらいたおすな。結構愛されてるのか。
ネタは「くしゃみ,講釈」。声どうなのかと思ったけど、最後の連続くしゃみが激しく連発じゃなくて、抑え目にきっちりと連発で新鮮だった。いろんな表現があるものだ。

ということで、いい顔ぶれでいいネタで、みんなで米團治さんをつつきながら楽しく出大満足な昼席だった。

明日か明後日、もう一度来たいな。