2018.8.6 【繁昌亭落語ゼミ】

【繁昌亭落語ゼミ】

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さて今日は、佐ん吉・鯛蔵・米輝の三人で、いつもは高津・末広の間で開かれてる「落語ゼミ」の初めての繁昌亭開催だ。僕はこの三人の落語が好きなので、高津にも結構行っているのだけど、ただ不思議なのは客入りが今一つなこと。三人それぞれ自分の会ではガンガン入るのに、なぜか高津ではそんな人たちがこない。三人のファンがそれほど相性悪いとは思えないだけになかなかの謎だった。そんな中繁昌亭開催が発表されて、正直「大丈夫かいな。」と少し心配だった。
で、開場前に繁昌亭に着いて、まあある程度は人がいるなと思っていた。この会は面白いことは間違いないので、一度来た人のリピート率は高いと思う。そして開場。最終的には1Fで100人近かっただろうか。まずは安心と開場を待った。

佐ん吉・鯛蔵・米輝 / 三題噺のお題取り  
鯛蔵 / 代脈
佐ん吉 / 星野屋
米輝 / 擬宝珠
仲入り
佐ん吉・鯛蔵・米輝 / 音曲漫才
佐ん吉・鯛蔵・米輝 / 三題噺
佐ん吉・鯛蔵・米輝 / 公開反省会

まずみなさん幕前で三題噺のお題取り。いろいろ出た中から拍手で 「天神祭」 「始球式」 「熱帯夜」 に決定。

そして落語は鯛蔵さんから。「代脈」 は以前よく聴いたけど久しぶりだなと思っていて、後で調べたら4年ぶりだった。彦八の塩鯛焼きの話をまくらに、トントンとリズムよくすすめる。この噺やっぱり若先生のキャラが鯛蔵さんにぴったりだから面白いんだな。

そして佐ん吉さんは 「星野屋」。この噺は冒頭から最後まで、旦那とお花のばかし合いが二転三転するところにテンポが出てきて面白いと思っているのだけど、佐ん吉さんゆるやかだけど気持ちよく聴かせてくれて下げまで持っていかれた。

落語の最後は米輝さん。まくらなしでいきなり入る。そしてそれ自体がギャグ的で受ける。ネタは「擬宝珠」で米輝さんでは2回目。だけどまたかなり狂気サイドにふれている。くまはんと若旦那のやりとりで爆笑 「ペロペロぺロヘロ……」 下げもびっくりで米輝ワールド。だけど喬太郎ファンとしてはこの噺は喬太郎さんが発掘したということになっているつもりなので、どういう流れで上方にきたのかが気になる。

仲入り後は音曲漫才。三人の漫才は高津でも何度かあったのだけど、いつも都合が悪くて聴くのは初めてだ。下手から、アコーデオンの米輝さん、手ぶらの鯛蔵さん、ウクレレの佐ん吉さんと並ぶ。それだけで結構絵になってるぞ。いろんな昔の歌に突っ込みまくる。楽器持たない鯛蔵さんがリードする形ですすむ。むちゃくちゃ面白い。最後はラップバトルのけなし合いで最高潮にもりあがる。基本噺家さんはリズム感がいいと思っているので、それにしゃべりが加わった音曲漫才はもっといろんな人でも聴きたい。

次はいよいよ三題噺。米輝さんからで、熱帯夜の神が登場し、例によって怪しげな世界へ。続いて鯛蔵さん、男と女が付き合う噺でベタな設定も楽しい。最後佐ん吉さんは天神祭りの花火を造る父子の話だけど、これがまたぶっ飛んでいる。でも三人の中では一番落語的にまとまっていたかな。それにしてもみなさん下げもビシッと決めていてさすがだった。また三題噺聴きたいな。

このように盛りだくさんな内容で時間がなくなり、公開反省会はネタの話を少しだけ。「代脈」 「星野屋」 を誰からつけてもらったかまでで時間オーバーとなりそこでお開き。「 擬宝珠」 の流れを一番聴きたかったんだけどな。

しかしとんでもなく楽しい会だった。落語だけでなく、音曲漫才なんかを見ていても三人の息がとても合ってきているのが分かる。そして今日9月11~13日に高津で 「集中落語ゼミ」 が開催されることが発表された。時期的に 「大阪クラシック」 の真っ只中なので、僕はちょっと微妙なんだけど、今回繁昌亭で初めてこの会に参加した人たちがたくさん高津に足を運んでもらえればいいなと思って繁昌亭を後にした。