2018.8.1 【東西落語ユニット we @繁昌亭】

 【東西落語ユニット we 】

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確か3回目になるのかな。前から気になっていた東西ユニットの会。1回目は何かで行けなくて、2回目は雀太さん欠席で行かなかった。そして今日ようやく来れた。発売日の10時にネットでとると、なんと整理番号1番。気合が入りすぎのように思われて少し恥ずかしい。だけど、当然僕が一番好きな席に座った。ところが案外客足は伸びない。結局、1Fは80人ぐらいで開演。まずは4人のオープニングトークから始まった。

全員 / オープニングトーク
宮治 / 親子酒
そうば / 笠碁
仲入り
小辰 / いかけ屋
雀太 / 遊山船

オープニングでは、じゃんけんで出番を決めたり、この日がPL花火大会だったこともあって、東西花火自慢とか、リラックスした感じでいいオープニングだった。

そして宮治さんから。僕がこのユニット気になっていたのはまずこの人で、初めて聴いたのは8年前の浅草演芸ホール、平日で相当大きな団体客が入っていて、開演前の客席はとても寄席とは思えないほどの喧噪ぶり。そんな中前座の人が高座に上がった。東京の寄席の前座も今は名前が出るようになっているけれど、当時は名前は出ない。もちろん開演の10分ぐらい前なので、ドアも開いたままだし、演者が上がっても団体客は好き勝手に騒いで出たり入ったりしている。前座さんとは言え、これはあんまりだなと思っていたけど、かまわず噺を進めていく。「動物園」だったか、これがかなり上手い。誰なんだろうと思って後で調べたら、宮治さんだった。そんな鮮烈な出会いから、末廣亭深夜寄席で一度聴いただけで、今日が久々だった。ネタは「親子酒」。とても面白く聴くことができたけれど、正直随分クサくなってるなと感じた。それに今日のような客いじりは好きじゃないな。

次はそうばさん、子供のころから将棋好きで九州代表で全国大会に出たこともあると。そんなまくらから「笠碁」へ。当然ざこばさんからなのだろう。何度か書いた事あるけど、僕はざこばさんの「笠碁」がとても好きで、先日行った箕面の「ごにんばやしの会」でサプライズでざこばさん登場して「笠碁」かかった時はうれしかったな。
ざこばさんの「笠碁」は男二人の仲の良さがなんともいい形で伝わってくるところが魅力だ。そうばさんのも基本そういうテイストなんだけど、やはりまだ微妙な感じが伝わりにくい。またぜひ聴きたいと思った。

仲入り後は小辰さん。初めてだけど上方の落語ファンにも評判はいいようで楽しみだった。前座の頃の楽屋弁当の話で受けてから、ネタは「いかけ屋」。この噺は何と言っても春團治となるわけだけど、三代目も晩年はあまりかけてなかったようだし、今、上方ではする人もあまりいない。そんな噺を聴けてよかった。小辰さんも時間あたりの言葉の数が多い人だと思う。間を置かない間。でも落語の方向は宮治さんとよく似てるかな。静かな宮治さんという感じだ。

最後は雀太さん。四人の中では聴いてる機会が唯一多いので安心感がある。8月1日恒例の「雀三郎一門会」とのダブルブッキングの話で受ける。それにしても雀三郎さんは優しい師匠だ。そこから「遊山船」。もちろん僕の大好きな夏噺だ。冒頭の花火の場面で、なんと派手な事か。それが続くと華やかに感じてくる。そして雀太さんの間、絶妙の間でとても気持ちよくなる。僕は兄弟子の雀五郎さんの間も素晴らしいと思っているんだけど、雀五郎さんの間は少し地味でマニアックな間。ある程度落語を聴いている人でないと伝わりにくいかもしれない。一方雀太さんの間は派手で分かりやすい。これだけの間の達人を二人も擁する雀三郎一門はなんて強力なんだろう。そして、僕が上方落語の中で指折り好きな下げが、仕込み~ばらしでピタッと決まった。

楽しい会だった。でも全体的な印象としては雀太さんの圧勝。もちろん好みなんだけど、突き抜けてたと思う。次回は1/22てことだけど、まあ参加することにしよう。