2017.8.10 【高津おもいっきり落語研究会・3日目@高津神社・末広の間】

 【高津おもいっきり落語研究会・3日目】

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さて今日は、高津おもいっきり、の3日目。どうも僕が来れなかった昨日が何か不調だったようで、
みなさん twitter とかで気合入れなおして頑張るみたいなこと言われていたけど、正直まあ、そんなに気合入れることがプラスに働く会とも思えなくて、自然でいいのではというのが僕の感想だったけど、それはともかく、結果的にはどんな会になったのか、ゆっくり書いてみる。  

雀五郎 / 寄合酒
南天 / 鉄砲勇助
ひろば / 宿替え
たま / 千客万来
大喜利   (司会) 雀五郎  南天・ひろば・たま
        (なぞかけ)  甲子園・かき氷
        (お遊び)  お中元 

昨日はトリで体調が悪そうだったという雀五郎さん、心配したけど今日はいつもの感じ。「寄合酒」 は、冒頭で今日は割り前だと言った時の喜六っぽい男の声が何ともおかしい。そして犬に鯛を食らわせるところ、犬に呼びかける目線の間がいい。そして出汁をだすところの掛け合い。雀五郎さんらしい間を堪能できる一席だった。

そして南天さんは 「鉄砲勇助」、南天さんでは2回目だけど、今回は冒頭から飛ばす、飛ばす。元々が壮大なホラ噺で、どこまで行くねん、という落語だけど、南天さん元々の流れにいろいろと入れ込んで、更に 「そんなもんで中トリとれるのか」 とか、の語りもほり込んで爆笑。ハイテンションが途切れることなく客席を刺激し続けて、しかもリズムも崩れずにトントンと運んでいく。そして北海道、僕はこの噺で 「おはようが凍る」 と言うのが一番好きなんだけど、更にドイツのグーテンモルゲンと、もう一つ何やったかな。いろいろ凍って溶ける。こんなの最高だ。
今まで僕が聴いた 「鉄砲勇助」 の中で一番よかった。やっぱり南天さんはすごい。

続いてひろばさん、引越し屋の値段が業者によって全然違うことや、高校時代のバイトがきつかったてことから、
「宿替え」、冒頭の風呂敷広げる場面からいきなりの枝雀テイストで、これが結局最後まで続いた。南天さんに続いてハイテンションが下がることなく続いて、客席をぐいぐい引っ張っていく。声も張ってるし所作も大きい。そして隣家に行き一転落ち着いてタバコを吸う。そして嫁とののろけ話でまたテンション上げる。もちろん 「宿替え」 と言えば枝雀さんなんだけど、基本落ち着いた中で、登場人物をつくっていくひろばさんの落語が、今日はそこここに枝雀さんが出てきてなんかうれしかったな。

最後はたまさん、大喜利の話で、「落語裁判」 というのがあると。 例えば 「宿替え」 で検察側。弁護側に分かれて噺の中の矛盾点を指摘し、それを説明していくというものらしい。僕も観たことないけどとても面白そうだ、高津の大喜利でぜひ取り上げてほしい。そして上下についての理論少々。福笑一門はあまり上下切らないので、「これはとても興味深かった。更に 「寄合酒」 の登場人物にはなぜ名前がついていないか、という話から、落語の登場人物は不特定多数か特定少数が基本だけど、この噺は特定多数の登場人物が出てくる噺です。と、師匠の福笑さん作の 「千客万来」、先月のパワーアップで初めて聴いたけど、とても面白かった。そして特定多数の登場人物がこれでもかと次々でてくる。で、たまさんもまた、終始ハイテンションな落語、だけどこれはいつものたまさんのスタイル。しかし、家の風呂場に次々に訪問者が溜まっていき、それがことごとくおかしなキャラをぶつけ合う。そして最後近くに更にわけの分からないシスター登場して聖書を売る。もうカオスだな。でも傑作だ。どこまでが福笑オリジナルで、どこからがたま改作か分からないけど、確かに福笑さんの新作の味も残っている。近いうちにまた聴きたいな。そして「まくらで今日の演目を二つも取り入れたのも見事だった。

そして大喜利、なぞかけは 「甲子園」 と 「かき氷」、今日は比較的スムースに通過。もう一つのお遊びは、ボードに客席からお題をかいてもらい。たまさんとひろばさんがそれを南天さんにお中元として持っていく。三人はお題を知らないのであてにいく、というもの。お題は 「ソーメン」、かなり周辺にはいるのだけど、なぜか度々当てにiいっては間違いを繰り返し、回答に近づけなかったけど少してこずった後、南天さん正解。

今日は相当楽しかった。でも雀五郎さんはいつもの間で楽しませてくれたし、たまさんもいつものハイテンションなドライブ感。だけど間の出番の南天さんとひろばさんが、いつもと少し違うたまさんに近いテイストの高座で、三席ぶっ飛ばした感あり。もう十二分に落語を堪能したと思っていたけど。四席終わったのが20時40分でいつもよりも早いぐらい。やはり落語会は流れが命だと改めて思った。明日は四日目、この翌日でどんな展開になるのか興味は尽きない。もちろん僕は行く。