2017.4.1 【松尾貴志プレゼンツ・プレこけら落し記念落語会@三宮・シアターエートー】

【松尾貴志プレゼンツ・A☆toプレこけら落し記念落語会】


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シアター・エートーという変わった名前の劇場が三宮にできて、こけら落しで吉坊と松尾貴志の落語会があると聞きやってきた。松尾さんが最初に登場して名前のいわれを話し始めた。実はこれは松尾さんの母校である大阪芸大に当時あったA棟という何やら怪しげな建物の名前からきている。そして呼び込まれた女性の支配人の方も大阪芸大出身ということで、そんな所縁のある劇場ということらしい。キャパは100人弱で内装も斬新、適度な傾斜で観やすいし、三宮から山側徒歩三分とロケーションも抜群、とてもいい劇場だ。これからいろんな公演が掛かっていくであろうこの小屋のこけら落しにたまたま立ち合えて感慨深いものがあった。

トーク / 松尾貴志・吉村智樹
りょうば / 子ほめ
仲入り
松尾貴志 / 一文笛

まずトークから。そしてゲストの放送作家・吉村さんもまた大阪芸大出身、次々と芸大OBの方が登場し母校にまつわる話が続く。僕らにはよく分からない話なんだけど、お二人の話術で楽しく聴ける。それと吉村さんが言ってた神戸の喫茶店の話は面白かったな。四姉妹でやってる 「思いつき」、行ってみたくなった。そう言えば松尾さんも神戸出身なんだな。

そして落語はりょうばさんから。いつも通り元気よく上がってきてはっきりした声で気持ちよく語る。開口一番とはいえ、その前に今日みたいに濃いトークがある時は決してやりやすくないと思うのだけど、さらっと場内を落語の空気に変えた。で、先日も聴いた塩鯛さんの話からネタは 「子ほめ」、りょうばさん、案外押し出しも強い。今日も楽しかった。

そして吉坊 「井戸の茶碗」 は何度か聴いてる。そして今日は決して調子がいいとは思わなかったけれど、結果的には客席をつかんでた。千代田と娘とくず屋の会話から始まって、表情としゃべりが段々リンクしてくる。そして、この人の落語は聴き手に予定調和をあらかじめ感じさせるような落語で、来るぞ、来るぞ、そして 「来た!」となって満足感に浸れる。4日の 「吉坊ノ会」 も楽しみだな。

仲入り後は松尾さん、父親が神戸でバーをやっていたころの話、神戸はおしゃれな街と言われるけれど、違う一面怖い町でもあると。そんな諸々の話がとても楽しかった。そこからネタは 「一文笛」、松尾さんの落語は何度か聴いてるけれど表情の変化が豊かで、所作が自然で、プロであるかないかというより松尾さんの落語として耳に目に入ってくる。実は僕この噺が苦手~肉体的に痛いところ~なんだけど、今日はそんなところをあまり意識しないで聴くことができた。松尾さんの落語また機会があれば聴きたい。

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終演後みなさんで鏡割り、そして帰りに振舞い酒。白鹿だと思っていたら白鷹、辛口で美味しかった。そして夜には 「i石橋・ちりとてちん」 に向かい、大阪芸大OBOGで名立たるアマチュア落語家の大将・女将とそんないろんな話をした。てことで芸大一色の一日となった。
なお、この小屋での落語会については、4/21にまん我さん、5/3には南光さんの会がすでに決まっていて、「三ノ宮南光亭」 はすでに完売らしい。演者にも聴き手にもいい小屋だと受け入れられるようになればいいなと思う。

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ごちそうさまでした。