2017.2.25 【岡町南天の会@豊中市立伝統芸能館】

【岡町南天の会】

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今日は、岡町で南天さんの会、去年8月の初開催以来三回目、初回の大入りで南天さんの会では珍しく予約制になり今日も大入りが予想された。僕が開場時間の1時間前に着いたらすでに10人以上が待っていた。ここは1階、2階、どちらで待つにしても椅子があるのがうれしい。そして、20人ぐらいになった時にふと気がつくと、男性は僕を入れて3人だけだった。最終的にも8割ぐらいが女性と、最近の南天さんの会のトレンドだ。
そして、ここの他の落語会と違って南天さんの会は全席椅子席と僕らにはありがたい。満員の熱気の中で今日もいよいよ開演だ。

天使 / 犬の目
南天 / いらちの愛宕詣り
文三 / 稽古屋
南天 / 桜の宮

天使さん、いつもの地方の落語会で司会者に名前をいじられたまくら、これよくできてていつもよく受けてる。そして豊中出身ということで、森友学園をさらっと。これいいネタになるな。
噺は 「犬の目」、天使さんで何度か聴いてるけれど、今日は少し変わってた。クサいというか、口調が強調気味。「雨やな」 とか、「星がでたある」 とか、で、それが表情とシンクロして面白い。

南天さん、とある天ぷら屋の定食の話、ここ僕も一度行きたかったけどそんなんやったらやめとこかな。そして、大阪に来てる東京の店のこといろいろ。も一つ、ねこまんまの相方雀喜さんのこと。楽しいまくらだった。
そこからネタおろしの 「いらちの愛宕詣り」、京が舞台の上方落語たくさんあるけど、一番京都らしさのない噺かな。南天さんのは楽しかったのだけど、いらちな男がまだまだ変わりそうで、どんな方向に行くのか次に聴く時がとても待ち遠しい。「私はどこへ行くの」 で爆笑。

そしてゲストは文三さん、同期の南天さんについて、だいたいいつもなんかに怒ってる。その流れで 「いらちの愛宕詣り」 が狂気じみてた、と。確かに文三さんの落語とは対照的だ。そこからネタは 「稽古屋」
何でも適当に稽古つけれるところを、五目稽古屋てのが面白いな。正にこのネタはそんな稽古屋。チョかな男が現れて稽古屋は大混乱、こういう居るだけでまわりがぐちゃぐちゃになるような落語的な男は文三さん抜群に似合ってる。いも食うところでいつも爆笑だ。そして下げも粋でいいな。

最後は南天さん、もう一席はネタ出てなかったので、プログラムみてうれしくなった。「桜の宮」、もちろん春噺なんだけど、花見の中での騒動描いた群像劇で、上手い人がすると桜満開の桜の宮をたくさんの登場人物が駆けまわる様がくっきりと浮かび上がる。南天さんでは毎年のように聴いてるけど、何度聴いてもとても楽しい。特に最後の勘違いした侍たちに追いかけられて二手に分かれて逃げるところ、エスカレートする侍、ひたすら逃げる三人、それをわくわくと観ているであろう花見客、もう映画の世界だ。そして下げ、分かりにくいか、確かに分かりにくいけど一度聴けば分かる。スコンと落とすいい下げだと僕は思う。

今日も楽しかった、ていうか南天さんが二席して楽しくないはずがないんだけど、この場所での南天の会はまだ三回目に過ぎないんだけど、すっかり客席が定着して、南天ファン+地元の人でバランスよく満員になるという理想的な形だ。次回の 「岡町南天の会」 は 4/9 だけど、南天さん以前ちらっと言ってたように、できれば隣の駅の新しいホール豊中文芸センターでできないのかなと、僕は思っている。