2016.1.27 【月刊笑福亭たま・1月号@繁昌亭】

【月刊笑福亭たま・1月号】

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月刊たまは繁昌亭に移って丸二年ぐらいだろうか。その前動楽亭のころはあまり行かなかったけど、今日で第1期の最終回らしい。まあでも来月以降も普通に続くわけで、内容がちょっと変更になるということだ。
あっ、それと「たま通信」の配布も今回が最後になるらしい。とりとめもなくて好きだったけど、多分たまさんのことだから、すぐに書きたいことが出てきて、また始めるのではと思っている。

鞠輔 / 桃太郎
治門 / 変り目
たま / ホスピタル
たま / i池田の猪買い
仲入り
三風 / え×5
たま / 子はカスかい

鞠輔さん、この人も最近噛んで含めるような独特の口跡が身についてきた感じで、なにか風貌とリンクして個性的な高座になっている。この先ネタが広がっていって楽しみだ。

治門さん、若手なんだろうけどうまい。マーライオンのまくらは多分聴くの2回目だけど、たまさんもほめてたように爆笑だった。「海の中にマーライオンが出現して、それに魚が群がる」。全くきれいなことじゃないんだけど、容易に光景が浮かぶのがおかしい。
ネタは「替り目」半ばまで。主人公が酔っぱらってべろんべろんになるおなじみの噺だけど、治門さんのはさわやかな部分がいくらか残ってきてとことんしつこい酔っ払いでないのがいい。

たまさん、最初に若手グランプリの話。去年の1回目はキャリア15年までで出れなかったけど今年は20年までになったので出場する。どんな手段を使っても勝つつもりらしい。予選の制限時間8分で「地獄八景」だそうだ。
たまさんの古典カット技術はいつも完璧なので聴くのが楽しみだ。勝てばいいし、もし勝てなくても楽しいまくらのネタになるし。そこから春團治さんSMAPの話・先日の福楽さんの会とほぼ同じ構成だ。
「ホスピタル」は何度か聴いてる。いつもの田中君が入院して追い詰められていく噺。福笑たま師弟の新作は病院ものが多い。で、死ぬか生きるかでドタバタになる。このパターン大好きだ。基本同じような構成でも同じにみせない技術があるんだな。古典で泥棒噺がヤマほどあってもみんな面白いように。

二席目は季節ネタ「池田の猪買い」。たまさん、最近あまり掛からないのは受けにくいからと。僕は冬になるといつもコンスタントに聴いてるけどね。この冬も三度目だ。ただ、たまさん言うのも分かる。この噺池田に着いてから、完全に真冬の情景になって、六太夫さんもいのも田舎の人で、前半と比べて噺が一気に地味になる。後半にテンションが下がる噺はやっぱり受けにくいのか。
でも、池田の「落語ミュージアム」の落語教室では普通に課題ネタだけどね。だからアマチュアの人はよくする。

仲入り後は三風さん。まくらで芦屋署で一日署長した話。そこから事務所とは、となって吉本とジャニーズ事務所の話。このまくらも爆笑だった。
ネタは「え×5」。えのごじょう、と読むらしい。最近この人のネタとどうも相性が悪いんだけど、今日もだめだった。5回同じことを聴き返して、5回同じことを答える。これを同じリズムで何度も何度もするんだけど、正直イライラした。落語でイライラすることなんてほとんどないんだけど。
くっしゃみ講釈でどこで何をどんだけ買うのかを喜六が何度も聴く場面もリズムが変化するから面白いんだと思う。来月頭にはまた「できちゃった」に行くけど、なんとかしたいな。

たまさん、新作ショート落語では「スピードラーニング」で爆笑。そらそうやわ。
新作ネタおろしは「子はカスかい」。演題はいいな。やたけたな息子の傍若無人ぶりはたまさんの落語らしいけど、ボクシングとのつながりとかで、これから先もうすこし収束していくのかな。

とりあえず月刊たま第1章は終わった。だけど大阪での自分主催の会の再編は6月までの4か月限定と言ってるので、7月以降はどうなるかわからない。まあ、どういうようになったとしても基本は行くんだけどね。
あっ、でも3月は高津も日曜独演会もナイトヘッドも行けないや。まあ仕方がない。