2015.11.30 【梅田太融寺・南天の会@太融寺本坊】

 【梅田太融寺南天の会】

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毎月動楽亭で開催されていた南天さんの会、以前から100人超えたら太融寺でという話はあったけど、当面は奇数月が太融寺、偶数月が動楽亭ということに落ち着いた。その太融寺開催の今月が一回目だ。個人的にはずっと太融寺でやって欲しいけど、動楽亭でないと行かないという人もいてなかなか難しいのだろう。まあ、僕はどっちでしても行くんですけどね。今日はぼおーっとしてると動楽亭に行ってしまいそうで、自分に言い聞かせながら太融寺に向かった。

染吉 / 米揚げ笊
南天 / かぜうどん
米紫 / 元猫
南天 / 口入屋

染吉さん、最近聴く機会が以前より減ってきてるように思う。この人も開口一番のポジションではなくなってきてるのか。「米揚げ笊」は好きな噺、勢いで押すのだけど笊売りじゃなくて相場師の勢いがエスカレートしていく様が見せ場だ。どこまでいくねん、行くことまで行ってスコンと落とす。これも落語的だ。染吉さん楽しかった。

南天さん、今回は口入屋一席がネタだしだったけど、プログラムもらってみるともう一席が「かぜうどん」。今日も好きな冬噺が聴ける。その前のまくらは、先日名古屋の会の帰りの新幹線座席指定のトラブルの話。でも普通入力は乗車駅→降車駅の順だと思う。「かぜうどん」は、よっぱらいのはじけっぷりがすごくて、ひょっとしたら今年のよっぱらい大賞かもしれない。で、後半は打って変わって静かな演出。声を抑えてほとんど口の動きと所作で会話しているような感じ。なかなか新鮮だった。

続いて米紫さんは「元猫」。今年2月22日の猫の日落語会のために米紫さんが用意した「元犬」の改作だ。先日聴いた天使さんのは米紫さんと打ち合わせていろいろ変えたとのことで、米紫さんのは天使さんほど元犬から離れてないけど、どちらにしても犬が猫になるだけで噺の印象は随分変わる。僕は元猫の方が好きだな。

最後は南天さんで「口入屋」。かなり久しぶりだ。調べたら南天さんでは3年半ぐらい聴いてない。なんかかなり感じの違う噺になってる。以前のスーパー女子衆を前面に出す形の印象が強いけど、多分これからまたこの噺よく聴くようになるならどう変化するのか楽しみだ。ただ、終盤ちょっと声が不調に聴こえたけど、名古屋の会場が暑くてのどに影響あったのだろうか。

今日の二席、どちらも南天さんでは久しぶりだけど、かなり演出が変わっていた。以前の形でも完成度はかなり高かったと思うけど、それに安住しないのが南天さんらしくてまた聴きたくなる。寄席の出番なんかだと落語に対する取り組み方が演者によって全然違うのがはっきり分かってしまう。僕らはやっぱり南天さんみたいな姿勢の人をこれからも聴いていきたい。