2015.9.26 【新世界南天の会@動楽亭】

【新世界南天の会】

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なんと2か月続けて欠席してしまった南天さんの会、6月以来だ。今日の二席はどちらも鉄板に近いネタだと思うけど、ここしばらく聴いていない。しかし南天さん、僕らが鉄板と思えるネタが最近かなり増えてる気がする。

小鯛 / 桑名船
南天 / 黄金の大黒
瓶太 / 馬の田楽
南天 / くっしゃみ講釈

小鯛さん「桑名船」は初めて。というか最近このネタたまさんでしか聴いてない。本来はあまり上方でかかる噺じゃない。今日は小鯛さんもネタ中で少し言ってたけど、珍しく間がよくなかった。下げもためずに流れた感じだった。まあ、こういうこともあるのか。それにしても、まくらで言ってた、居酒屋で遭遇した落語ファンの田中さん(仮称)て誰のことだろう。

南天さん一席目、まくらがロングバージョン。電車のシートの座り方から王将で隣の客にギョーザを食べられた話、鉄板で爆笑させてから今日のゲスト瓶太さんの話題に。とにかくよくしゃべると。で、今日楽屋に入っていた
りょうばさんが南天さんと初対面で挨拶のタイミングうかがうも全然入れなかった。その後瓶太さんがりょうばさんに投げかけた話が面白かったと。
「黄金の大黒」、僕は南天さんのこの噺は、やっぱり犬や猫をどうこうしたのを二人で告白しあうシーンのとぼけぶりが最高だと思う。とんでもないことしてるんだけど、相槌で流してしまうところ。そして、後半の羽織のシーンまでわちゃわちゃは続く。とても好きな噺だ。

続いて瓶太さん、あがった時にみんなが聴きたかったのは、今しがた楽屋で繰り広げられてたであろう、りょうばさんとのからみの話だ。決して鶴瓶さんや笑瓶さんの話ではないと思う。まして南天さんが言えば自分のまくらで仕込みをしてるんだから。南天ファンでも瓶太さんとの繋がりは分かりにくいし、たとえりょうばさんの事が出なくても、南天さんの話題を少しは振るのが今日の客席への気配りというものじゃないかなと思う。とは言え、今あった出来事を直ぐにまくらに昇華させるというのは誰にでもできることではないのか。これができる人のまくらはとても楽しいんだけどな。で、「馬の田楽」、この噺はやっぱり子供の表現につきると思う。瓶太さんのは可愛くも憎たらしくもなかった。 ネタが合ってないのでは。

最後は「くっしゃみ講釈」。あの、とうがらしをくべる場面でしばらく無言が続く。仕草だけで表現するところがいい。で、それがその後のくっしゃみ爆発のシーンを一層際立たせる。さらにそこにいろいろと入れ込みがあって超デコラティブな「くっしゃみ」になる。また、比較的静かな前半との対比でストーリーものの楽しさを満喫できた。

今日はとにかく南天さんの二席が秀逸過ぎた。夏が終わっても絶好調は依然続いているようだ。それとりょうばさんが動楽亭の楽屋に入っていることを聴いて少し来るものがあった。早くこの高座に上がるのをみたいものだ。