2015.9.14 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

 【高津落語研究会

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谷町筋から高津さんに向かう道からみた今日の夕焼け。そう言えばこの辺は聖徳太子の頃から夕陽の名所だったらしい。だから地下鉄の次の駅を「四天王寺夕陽丘」て言うんだ。
さて、今日は8月の13回開催以来の「高津落語研究会」。半月ぶりなだけやけど何かすごく久しぶりな気がする。
同窓会的な空気感も漂わせながら開演だ。

南天 / 牛ほめ
雀五郎 / 始末の極意
たま / 猿後家
ひろば / 首提灯

南天さん、今年8月の高津は誰もネタかぶらなかったけど、自分ではもう一つ去年したネタはやらないと決めてたそうだ。てことは2年で27席して今年のあの充実ぶり。この人の落語はやはり只者ではない。「ところが、今日牛ほめのネタ出してたの忘れて8月にしてしまいました。今日はフルバージョンでいきます。」 これはやっぱりフルで聴きたい。いろいろと入れ込まれてたけど「たまと雀五郎をたして2で割ったような怖い顔」で爆笑。面白いけど、そんなん言われても想像できひん。

続いて雀五郎さん、4人の中で唯一SNSをなにもしてない雀五郎さんにひろばさんが、TLて何?と聞いたらしい。みなさん結構みてるのかな。まあ、僕は誰が見てても書くこと同じやけど。「始末の極意」は正直好きなネタじゃないし、下げもつまらないと思ってるけど、最近の雀五郎さんの安定感で押し切った感じだ。あまりマイナスの印象にならなかった。

たまさん、「生きにくいやろ」て、言われたと。不器用なんかな。噺家としては、あまりそうは見えへんけど、たまさんの落語をコツコツと創っていく姿勢も含めて僕はファンなんやと思う。
「猿後家」は落語らしくて好きな噺だ。たまさんのはやっぱり、お家はんと太兵衛の顔マネが度々出てきてツボだ。そこに、そこにあの甲高い声のしゃべりがうねるように絡んでいく。何か音楽的な高座だった。「ペッパー・ラッパー」とかしてるから、てのじゃなくて、たまさんの落語は時々そんな風に感じる。文之助さんとかも同じだけど、リズムを感じるんだな。

最後はひろばさん、まくらで「ミナミ酒場漂流記」みたいなん。一人で飲んでたら優々さんと出会って、その後紅雀さん、小鯛さんと合流したと。噺家さん同士が飲んでる話は、どうしてあんなにいつも楽しそうなんだろう。
ネタは「首提灯」。ひろばさんの上燗屋は何度も聴いたけど、首提灯は初めて。今日一番だったと思う。まくらでドカ受けして、すっと噺に入って安定した酔っ払いの話がずっと面白い。今日はみなさん、得意ネタの応酬だったけど、落語ネタとしてひろばさんが一番楽しめた。

大喜利、なぞかけは 「名月」と「よせぴっ」。結構シャープだったけど、司会の南天さんが、途中で「大阪のお好み焼き屋で一番うまいのはどこか」て話を振って、その場の結論は西成の「ちとせ」。動楽亭の近くらしい。あっこまで言われると動楽亭の帰りにきっとみんな行くと思う。
お遊びは「落語かるた」 の”さ” 覚えてないけどいろいろ出て楽しかった。ほかの文字でまたやってほしい。

去年も今年も8月の高津が終わって通常の月一に戻った時、この会の楽しさが増幅してる。大阪ではこの秋、8月高津ほどのボリュームではないけど、集中落語会がいくつか開催される。南天さんも言ってたけど、ひとつには8月高津の影響もあるのだろう。10月に佐ん吉・鯛蔵・米輝でこの末広の間で3日間する会も面白そうだ。