2015.8.6 【西遊記~小痴楽、鯉八、松之丞 三人会@道頓堀・ZAZA POCKET'S】

西遊記~小痴楽、鯉八、松之丞 三人会】

小痴楽 / 真田小僧
鯉八 / 俺ほめ
松之丞 / 真景累ヶ淵・宗悦殺し
中入
松之丞 / 谷風情け相撲
鯉八 / やぶのなか
小痴楽 / 磯の鮑

松之丞さん 「一席目は怪談します」 で、宗悦殺し。客席の照明がかなり落ちて、松之丞さんには上からのスポット一本だけ。ZAZAは元々壁がまっ黒なので、怪談噺の雰囲気づくりは話が早い。この噺落語で何度か聴いたことがあるのだけど、松之丞さんも言ってたように、長くてややこしい。頭の中で整理するのにかなりエネルギーが必要で、噺を楽しむところまで中々行かない。でも今日は15分でします。と言って15分で終わった。このセリフよく聞くな。と思ったら、たまさんもいつも言ってる。創り込み方が似てるのかな
ストーリーは非常に分かりやすくて、しかも盛り上がって、熱演がすごく伝わってきて、噺の次へのつなぎもきちんと説明していた。長い噺を大ネタと言って持ち上げることよくある。確かに長くていい噺もあるけど、聴き手に同じ快感を与えるのなら、短い方が効率がいいし、使い勝手もいい。今日のように6席の会でも普通にかけられる。だから、的確に噺をコンパクトにできる人ってのはすごく貴重な能力を持っているんだと思う。自分が直した時間に自信があるから、何分でと言えるんだろう。

二席目は「谷風情け相撲」 冒頭で、昔の講談がなぜ面白くなかったかを丁寧におかしく説明。こちらは本編10分だそうだ。一席目とは変わってギャグもポンポン盛り込みながら軽快に進んでゆく。相撲の取組の場面で、神田松之丞先生が解説で登場して爆笑。ここで昔の講談の説明がいきてくる。
とにかくこちらは爆笑が続く。僕は落語と比べれば講談はそんなに聴いてないけど、今まで聴いた爆笑講談は少しイレギュラーな形の講談だった。
だけど松之丞さんは、これだけ受けながらも、しゃべりも所作も講談の本来の形を全然崩していない。だから聴いていてとても気持ちがいい。かつ、面白い。

松之丞さん二席、いいものを聴かせてもらった。またぜひ大阪に来てほしいし、東京に行くときは出番をチェックしよう。

ということで、今日はここまで。