2015.7.29 【笑いのタニマチ20周年記念リクエスト大会@繁昌亭】

 【笑いのタニマチ20周年記念リクエスト大会】

いつも行きたいけど行けない「笑いのタニマチ」。今日は繁昌亭なのでさっさとチケット買っていた。仁智さんに共演は遊方さんにたまさん。ある意味上方新作最強のトリオかもしれない。前回のタニマチで仁智さん100本、遊方さんたまさん各8本の中からアンケートとって、上位に来た10本と各3本を今日の客席で公開。拍手の多さで決めたのが次の演目だった。

オープニングトーク / 仁智・遊方・たま
仁智 / 鶴カントリークラブ亀コース
中入
遊方 / 酔いどれ交番所
仁智 / 浅田係長の四日間

今日のネタを決めるためのオープニングトーク、まあ言えば客席に拍手してもらって多いのに決めるだけなんだけどまた長い。決定するまでなんと50分、これがメインと思えるほど爆笑の連続だった。
まずたまさん、残ったネタ後2本は「憧れの人間国宝」と「漫談家の幽霊」だった。個人的には8本に入ってた「ペッパーラッパー」か「客いじり」を聴いたことない人にぶちかまして欲しかったけど、どうしても無難な方向に行くか。僕も3本の中ではドーベルマンに拍手した。
たまさん、仁智さんの「新作何本創った?」に、「今、形になってるのは30本ぐらい」て言ってたけど、僕が聴いたのこないだ数えたら54本やった。いかに再構成が多いかってことだな。
続いて遊方さん、残った後2本は「クレーマー・クレーマー」と「戦え!サンダーマン」3つとも聴いたことあったけど、酔いどれのくどさに拍手した。
遊方さんは創った数なら100本ぐらいになってるらしい。
で、問題の仁智さん、二席なのでギャグ部門とストーリー部門に分けたと。ギャグ部門で残ったのが鶴カントリーで、後4本は「スタディベースボール」「めざせ甲子園」「川柳は心の憂さの吹きだまり」「源太と兄貴」なかなか接戦だったけど最終的に鶴カントリーに決まり焦る仁智さん。源太やスタディなら楽勝やったんやろけど、みんな好きな噺というより聴いてない噺に拍手しているようで、メジャーネタは人気がない。
ストーリー部門の後4本は「ハードラック」「だじゃれ禁止法」「いくじぃ」「EBI」 浅田係長を面白くないとかスーツ持ってきてないとかなんだかんだで避けようとする仁智さん。しかし拍手は浅田係長が圧倒的だった。僕は「EBI」を聴きたかったな。仁智さんで一番面白いと思ってるんだけど一度しか聴いたことない。でも結果的に二席とも聴いたことないネタになってよかった。
ということで、ようやく落語が開演だ。

まず、たまさん。今日も先日の書けないまくらだ。度々するのなら少しおとなしめにした、書いてもいいよバージョンも作ってほしい。客席は月刊の時ほどは受けなかった。やや引き気味か。ドーベルマンはちょっと狂気っぽいけどかわいくもある犬が相変わらずいい。さかんに7分と言ってたけど短さをそれほど感じさせないネタだ。
次は仁智さん「鶴カントリークラブ亀コース」。老人ホーム経営のゴルフ場でばあさんキャディが大活躍する噺だ。狭間トクさん登場。全然知らないネタだったけど爆笑だ。仁智さんの落語には根付いたキャラが登場するといつも大爆笑になる。

中入後は遊方さん、まくらでいつもの天王寺の街歩きネタ。これは鉄板のまくらだ。「そんなやつおらんやろ」じゃなくて、いかにもおりそうに思えるのが天王寺の面白いところだ。で、遊方さんの落語はしつこさくどさがすごくいいと思ってるんだけど、これもそんな一席。平和な町の交番にやってきた酔っ払いが次々とうその事件を持ち込む。まだあるのん、と思い出してからも引っ張られるのが今日も楽しかった。
最後はいよいよ仁智さんの浅田係長、どんな噺かと思っていたら、舞台上手端にお弟子さんが座って何かずっとメモしてる仕草。係長と部下の誘ったり誘われたりの4日間で結局ずっと約束が実現しない様をギャグ的に創ってる。いつもはスーツらしいけど、今日はないので浴衣で上がったと。電話や他の効果音もいろいろ入って楽しい仕上がり。一日の最後に必ずお弟子さんも一緒に舞台でずっこけて終わる。全体の下げは意外な展開でまた爆笑。なんだかんだ言ってさすがにきっちりだ。

楽しい会だった。9月も11月も繁昌亭で開催されるので通うことにしよう。座敷が嫌いのなので普段いけないのが残念な会だ。