2015.7.23 【月刊笑福亭たま・7月号@繁昌亭】

 【月刊笑福亭たま・7月号】

大阪では年に20回以上自分の会をして、全部3席以上かけるたまさん、10月にABCホールで「月刊たまスペシャル」をするそうで、今日1日だけ16:30から先行発売。ということでその時間に行った。どうぞと座席表をみせられて、何のチェックも入ってなかったので、「どこが買えるのですか」。と聴いたら 「どこでもどうぞ」。だった。そう言われると迷うけど、帰りにチラッとみたらもう100席以上売れてたと思う。チケットの先行発売で今日の会にも動員するという、よくある作戦かもしれないが、動員力がなければできないことだな。

染吉 / つる
佐ん吉 / 稽古屋
たま / 代書屋
たま / 皿屋敷
中入
文都 / うばすて村
たま / 新作ショート落語~新作ネタおろし「美女と野獣

染吉さん、軽快にスタート。だけど、へ~~~び~~、てのは初めて聴いた。
佐ん吉さんの稽古屋は度々聴いてるけど、やっぱりいいな。女性の表現に品があって色気がある。で、そっからほーたる踊りのバカバカしさにつながるのもまたいい。そしてこの人は目線がとてもいい。
たまさん、一席目はまくらで爆発。でも書けない。普通これだけまくらで受けると、落語になると客席のテンション下がりそうなものだけど、そうはさせないのがたまさんさすがだ。この間の「菅原君の祟り」でも感じたけど、ギャグの速射砲みたいだった。それで今日は、おっさんのあほっぷりは当然爆笑なんだけど、代書屋のクールさがおっさんによって乱される。怒りそうになるけど、怒らない。で、諦めて合わせる。ていう繰り返しが面白くて、このネタのキモをきっちりおさえてたように思う。
続いて二席目は「皿屋敷」。たまさん、これももちろん爆笑ネタでくすぐりいくつか入っていたけど、声を上げるところの口跡が代書屋と似ていて、ちょっと損した感じだった。

中入後は文都さん、いきなり苦しげな表情所作で、羽織を脱ぎだして、何事かなと思ったら。既にネタに入っていた。「うばすて村」っていうらしい。すごく小説的な展開の噺だなと思っていたら、やっぱり「ハナシをノベル」シリーズだった。たまさんの会のゲスト枠で、こういう色の濃い噺あまり出ないので最初戸惑ったけど、後半は思ってたほどとんでもない展開にはならなかった。ある意味、それを期待してたんだけど。
最後の新作ショート落語は、やや長めのがいくつかあって結構楽しかった。もちろん短くてスパッと切れるのが一番だと思うけど、今日ぐらいの尺のも意識的に創っていってもいいのでは。新作ネタおろしは「美女と野獣」。劇団四季を舞台にした噺で着想は面白いのでまだまだかわってくるのだろう。

今日も楽しかった。僕はやっぱりたまさんの定期的な会では、月刊が一番スリリングでいいな。10月のABCホールもすごく楽しみだ。