2015.7.12 【岡町落語ランド@豊中市立伝統芸能館】

【岡町落語ランド】

昭和40年代から続いている伝統の地域寄席だけど、伝統を感じさせない軽さが魅力の落語会。今日は、吉の丞さんのプロデュースで夏噺集だ。

生寿 / 二人癖
歌之助 / 蛇含草
中入
吉の丞 / 遊山船
米二 / 千両みかん

生寿さん、この人も昨日の開口一番の喬介さんと並んで笑福亭の若手では有望だと思っている。声もテンポもすごく良くて、切れ味のある二人癖だった。
続いて歌之助さん、この噺夏に餅を喰うんだけど、苦しむ様がただただ苦しがってるだけでは見てる方もしんどくなってくる。落語的に言うと決していい噺じゃないし、そのあたりのバランスで滑稽味がもう少しあればと思った。

中入後は吉の丞さん、期待の「遊山船 」だ。夏噺で一番好きかな。物売りの威勢のいい声や当時の夏の夕時の難波橋の情景がくっきり浮かぶ。で「風が吹いても流れんように」と「質に置いても流れんように」を聴きたい。この仕込みと下げは相当よくできている。ただ今日の吉の丞さん、喜六の声が奇声ぽくてそこだけ浮いて聴こえた。もっと普通でよかったのでは。

最後は米二さん、またまた「千両みかん」だ。ホントにこの夏はよく聴く。この人も困惑の表現が達者な人で、番頭が気の毒で仕方なくなってくる。後、みかんを探させている時の番頭二人の会話に2520億がどうこうという話を出して、その流れで上方落語協会会館はあの人の設計で、使いにくくて仕方ない。「会議室のテーブルが三角形なので、端に座ると資料が置けない」 「そのテーブルと同じサイズの天窓がある」など登場人物に語らせた。いい風刺になってる。

今日も楽しかった。ほとんど地元の人たちで60人ぐらい。この先まだまだ続きそうだ。