2015.6.20 【繁昌亭昼席・吉坊奨励賞受賞記念ウィーク】

【繁昌亭昼席・吉坊奨励賞受賞記念ウィーク】

今日で6日目の吉坊ウィーク。昨日までの演目は芝居噺がずらりと並び、吉坊自身も初めての繁昌亭昼席トリを楽しんでいるようだ。さて今日は何をかけてくれるのか。

八斗 / 子ほめ
佐ん吉 / 堪忍袋
岐代松 / 時うどん
南左衛門 / 天野屋利兵衛
瓶太 / 振り込め
米左 / 皿屋敷
中入
口上/(司会)佐ん吉 文福・吉坊・米左・南左衛門
文福 / お笑い夫婦噺
生喬 / 須磨の浦風
吉坊 / 浮かれの屑より

八斗さん、久しぶりだ。元々シュッとした感じだったけど、落語にもアクがぬけて爽やかで聴きやすい。これからが楽しみだ。
佐ん吉さん、吉坊のすぐ下の弟弟子になる。一週間口上の司会も務める大役だ。「堪忍袋」は途中でリアル夫婦の話になって爆笑。テンポもいいし、声もいいし最近すっかり安定した面白さがある。夫婦の会話で流す目線がすごくいい。
岐代松さん、繁昌亭昼席の三つ目は、トリ、中トリの次に大切な出番ということになっていたと思うけど、そこで「時うどん」かけるのなら、もう少し工夫がほしかった。
南左衛門さん、端正な講談なんだろうけど僕は苦手だ。毎年されてる文之助さんとの二人会も行かなくなって久しい。
瓶太さん、この噺は三風さん作らしいけど、普通に面白い。
米佐さん、声が大きい。それが心地よく聞こえる時とそうでない時がある。今日は後者だった。僕自身の体調とかにもよるんだろうけど。

中入後は口上から。佐ん吉さんこちらでもテンポよく務める。みなさん、吉坊の話の前に吉朝さんのことに触れる。結構うるうるとなる。文福さんが河内音頭で吉坊に祝いうたを。やっぱりこういう晴れやかな席になくてはならない人だ。

その文福さん、なぞかけ、相撲甚句昭和歌謡とてんこ盛りだ。最後も小噺連発で締めた。寄席ではこういう人の存在がとても大きい。
生喬さん、せっかくなら口上に並んでほしかった。「須磨の浦風」は久しぶりだけど、これも落語らいい馬鹿馬鹿しさ満載で楽しい噺だ。今さらだけど生喬さん、風貌と表情のギャップがいい。
そしていよいよ吉坊。袴で登場。何をかけるのか。いきなり居候登場。「屑より」だ。これは楽しみ。以前一度聴いた事があって、その時はあまりいい印象じゃなかったけど、今日は素晴らしかった。芝居ぶりや踊りはもちろんだけど、この噺鼻唄歌いながらくずをよるところを自然にできるかもポイントだと思う。とにかく楽しくて贅沢な高座だった。

そして明日は楽日、たまさんの会に行くから行けないけど、二人会してくれないかな。「たま吉坊二人会」まったくタイプが違うけどいいと思う。確かたまさんが一年先輩だな。実現するなら東京でも行く。