2015.11.13 【高津落語研究会@高津神社・末広の間】

【高津落語研究会

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最近高座写真ばっかりだ。落語会始まる時間もうすっかり暗くなっているので、なかなかいい写真が撮りにくいのです。一度高座当てクイズとかやってみたら、マニアな人たち結構燃えるかもしれないな。
とか思いながら夕方からの雨予報で客足心配してたけど、結局五十数人で今月も「高津落語研究会」開演です。そら台風来るゆうてもみんな来てたもんな。

たま / 兄弟船
ひろば / 蘭方医
南天 / あくびの稽古
雀五郎 / 帯久
大喜利 / (司会)たま ひろば、南天、雀五郎

たまさん、先日も言ってた万華鏡の話再び。教えてもらってないからこの年まで見方を知らなかったと。そういうちょっと普通と違う感性が噺家さんには必要なのかも。ネタは「兄弟船」。マグロ漁船が舞台で、いろんなことが起きるのを兄弟船を一節歌いながらゲイネタにおとしていく。ここまですごく面白いし構成も達者だと思う。だからこの流れでさげればいいのに、どうして最後の展開にもっていくのか。これは正直気持ちが悪い。だいたいどこでするためのネタなのかな。

ひろばさん、雀五郎さんが噺家仲間の奥さんへのアリバイ工作に使われてると。それはSNSを何もしてないかららしい。何もしてない人他にも結構いると思うけど、雀五郎さんの人柄だろう。それからNHK優勝の佐ん吉さんをいらって、ネタは「蘭方医者」。あまりかからない噺だけど訳のわからない医者系の噺だ。落語に出てくる医者をみてると当時の医者の立場が今とはかなり違ってたことが興味深い。

続いて南天さん、かつてユーモア教室や話し方教室に通ってた先輩の噺家がいて意味がわからなかったと。そこからゲイ話になり、また過激なまくらに。たまさんはこの会の方がまくらおとなし目だけど、南天さんはブラックになるな。そこからネタは「あくびの稽古」。もらい湯、落語、将棋の三つを稽古する。これも好きな噺だけど飽きやすくて、みなさんのいろんな工夫が楽しくなる。落語のあくびはリアルすぎて爆笑だ。南天さんのはもう完成してるんだろう。最近の他のネタと比べても遜色ないと思う。

最後は今日注目の雀五郎さん「帯久」。もう僕絶対にSNSできないですね。と言ってすぐネタに入る。
「帯久」初めて聴いた時、どうして演題が帯久なのかと思った。和泉屋与兵衛が主人公だからそっちからの題をどうしてつけないのかと。でもいろんな人のを聴いてると、この噺は帯屋久七をどう演じるかで噺の色はほとんど決まってしまう、と思えてきた。だから帯久でいいのかと。和泉屋与兵衛はひたすら善良にしかやりようがないと。
で、まあ、落語にしては相当いやな噺で、最後は大岡裁き的な結末に至るのだけど、そこまでが正直聴いてるのしんどい。講談や浪曲のほうが向いてるストーリーだな。この帯久をそんなに悪い人間でないよう表現する人もいて僕はそちらの方が好きだな。どちらにしてもやりがいのある噺だと思う。
今日雀五郎さん、米朝さんのにできるだけ忠実に、て言ってたけど、帯久が100両持って帰る場面で全く躊躇をみせなかったけど、他のほとんどの人は一拍間をおいてためらいを表現してると思うんだけどどうだろうか。

大喜利の、なぞかけは「側溝」と「小春日和」。お遊びは、「ひどいですね→○○よりましです」
どちらも雀五郎さんが絶好調、それに比べてひろばさんのボケっぷりが爆笑を呼ぶ。最後は南天さんがばしっと決めて終わる。理想的な大喜利だった。てことは司会のたまさんの構成力統率力ということになるのかな。
そんなこんなで、今日もいつも通り楽しく終わった。